骨の髄まで愛してる2ーヤンデレ彼氏の行き過ぎた愛ー (ページ1)

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四十八話事件ページ1

『昨夜未明、○○県○○市に住む男性が身体中を釘で刺された状態で、コンビニエンスストアのゴミ箱で発見されました。』

新たな事件が出た事で、行方不明の事件についてはあまり触れられなくなった。

後ろから私を抱きついている彼は私の首筋や背中を弄る。

そして、耳をペロリと舐めた。
その湿った感覚が、なんとも言えず気持ち悪い。

「そういえば………月狂……って友達、とか、いない……の？」

私が気持ち悪さをかき消そうと尋ねた。

月狂「…………………………俺は、君だけいればいいよ。君は俺の全てなんだから」

彼氏の吐息が、首筋にかかる。

どうして私なんだろう。
この世界には
数えきれない程の女がいる。
その中で、たった一人

私が選ばれた。

何故私なんだろう。

どうして、どうして色んな女に憧れる人が

どうして私なんかを…。

「じゃあ月狂は、昔好きだった人、とかは……いないの？」

ただの質問、ただの好奇心

月狂「…………どうしてそんな事聞くの？」

そんなの、ただ単に

好奇心。

月狂「…………好きな人なんて……大好きな人なんて…………君に出会うまで誰一人として……いなかったよ」

彼の目が潤み、一滴、床に零れた。

彼は無表情で泣いていた。
その姿はまるで、人形の目から涙が出たような、そんな姿だった。