二十一話 みゃーこ ページ21
黒に金彩を施したバロック調の部屋で、俺は小学校の宿題を片付けていた。
ローテーブルの隅に飾られた深紅の薔薇が活けられた花瓶。
ソファの上に丸まってる白いペルシャの子猫がじっと俺を見詰めている。
月狂「……みゃーこ。」
子猫は俺と視線を絡めたままぴくりとも動かなかった。
月狂「みゃーこ。」
鉛筆を握っていた右手はいつの間にか止まっていた。
月狂「みゃーこ。」
名前を呼んでも反応しない猫。
飴玉みたいに丸い目はずっと俺の目を見ている。
「おや、名前をつけたのか。」
後ろから低いが良く通る声がした。
スーツ姿の祖父がドアの前に微笑んで立っていた。
「みゃーこという名前なのかい？」
月狂「……………うん。」
「可愛い名前をつけたんだね。みゃーこも嬉しいね。」
みゃーこは急に俺の腕の中に潜り込んできた。
ふわふわとした毛並みがなんとも言えない気分にさせる。
「みゃーこは本当に月狂の事が大好き何だね。」
俺の事が大好き？
どうして？
「みゃーこは女の子だもんね。月狂は奇麗な顔をしてるから、恋しちゃったのかな。」
冗談混じりに笑うと片手に持っていた紙袋を差し出した。
「お土産のメロンケーキだよ。マリアージュフレールのダージリンを淹れるからね。」
有名菓子店のロゴ入りの紙袋を持って、祖父は部屋を出ていった。
みゃーこは花柄のクッションの上で眠っていた。
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日名無 りん(プロフ) - らなこな@新しく始めました！さん» そう言っていただいて作者は嬉しい限りです…泣ありがとうございます！これからも頑張ります！ (2020年3月20日 15時) (
レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
らなこな@新しく始めました！(プロフ) - す、凄い....読んでると本当に自分が主人公になった感じになる...続編の方も絶対読みます！更新頑張ってください！ (2020年3月20日 9時) (レス) id: 6e36cc4795 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» いやまじで全然なんですかぁぁぁぁ！！ (2019年8月6日 14時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - あいうえおさん» リアリティ感じていただいて良かったです！！ (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - lkwistervenさん» 私なんて全然ですよー笑 (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：日名無 りん | 作成日時：2018年9月8日 20時
