十四話 絶望の向こうへと ページ14
家までの道のりはかなり長い。
その長い時間、僕はずっと笑っていた。
月狂「あははっ。消えたっ。消えたっ。消えたんだあっ。」
軽くスキップしながら鼻歌を歌う。
微かに遠くからバイクの五月蝿い音とパトカーの音が聞こえる。
お母さん。
僕、いい子になれたかなあ。
僕の事、誉めてくれる?
消したよ?消したんだよ?
早くお母さんの喜ぶ顔が見たいなあ。
月狂「お母さんお母さんっ!」
弾んだ声で勢い良く玄関の戸を開けると、室内は真っ暗だった。
居間も真っ暗だった。
トイレにも、お風呂にも、何処にもお母さんはいない。
家はもぬけの殻だった。
月狂「お母さん…?」
時計を見ると、針は夜の十一時過ぎを指していた。
何処か出掛けているにしろ、遅い。
…………僕を探しに行った?
……………なんてある訳が無い。
お母さんは僕になんか、なんの関心もないのだから。
だったら、何をしている?
家を出て行った?
男の人の所に行った?
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日名無 りん(プロフ) - らなこな@新しく始めました!さん» そう言っていただいて作者は嬉しい限りです…泣ありがとうございます!これからも頑張ります! (2020年3月20日 15時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
らなこな@新しく始めました!(プロフ) - す、凄い....読んでると本当に自分が主人公になった感じになる...続編の方も絶対読みます!更新頑張ってください! (2020年3月20日 9時) (レス) id: 6e36cc4795 (このIDを非表示/違反報告)
lkwisterven - 日名無 りんさん» いやまじで全然なんですかぁぁぁぁ!! (2019年8月6日 14時) (レス) id: c9c05fe7f4 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - あいうえおさん» リアリティ感じていただいて良かったです!! (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
日名無 りん(プロフ) - lkwistervenさん» 私なんて全然ですよー笑 (2019年7月27日 20時) (レス) id: 0a69449343 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:日名無 りん | 作成日時:2018年9月8日 20時