明日天気になぁれ 【神威】

弐拾漆 ページ29

神威「阿伏ちゃんただいまー」

『ただいま帰りましたー』


神威と一緒に船に帰る


神威「はい、お土産」

阿「………」

神威「あり、団子嫌い？」

阿「いや…」



あの食い意地の張った神威からのお土産に固まった阿伏兎さん


『受け取ったらどうです？』

阿「ｸﾞｽｯ…団長…俺は死ぬまであんたといるよ」


そう言って団子を抱きしめて泣き始めた阿伏兎さん


神威「ねぇ、泣いちゃったヨ」

『ふふっ、よほど嬉しかったんでしょ』

神威「ふーん」


泣いてる阿伏兎さんを横目に自分の分だと買った団子を頬張る神威


『あ、ねぇ神威』

神威「ん？」


ずっと言おうと思っていたこと


『私も戦えるようになりたい！』

神威「……へ？」


やっと神威の隣にいれるようになって

春雨に入れてもらって


『私も任務ついていく！』

神威「あんなことがあったのに？」


あんなこと…とは、私が刺されたあのことだろう


『それは私が弱かったからで…それに、神威が守ってくれるんでしょ』

神威「んー……」

阿「折れろよ団長」

神威「でも…」

『神威お願い！』

神威「ｯ///…もぉわかったヨ」


諦めたように承諾してくれた神威


『ありがとう！』

神威「もう十分だと思うけど…」

『まだだめ！』


今のままじゃだめ

何も守れない


『私は…今のままじゃあの人の娘を名乗れない』

神威「ｯ！…そっか」

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