弐拾肆 ページ26
地球を発って数時間
操縦室で阿伏兎さんと宇宙を眺めて談笑していると
「待ってください!」
「そんな身体で!」
何やら廊下が騒がしい
阿「何やってんだ?」
『…さぁ』
「待ってくださいってば」
「神威団長!」
『…神威?』
何事かと廊下に出ようと席を立ったとき
バンッ
大きな音とともに扉が飛んだ←
阿「なんだ?!…って」
そこに立っていたのはふらふらな神威
『ちょっと神威!』
膝から崩れ落ちる神威に慌てて駆け寄る
抱きとめた身体は随分熱い
『何してるの「いた…」…え?』
神威「ほんとに…Aがいた」
私の存在を確かめるように抱きしめる神威
神威「おまえの声がして…目開けたらおまえがただいまって笑ってて…」
ちゃんと、聞こえてたんだ…
神威「でも…次目開けたらおまえいなくて…夢かと思った…けど…傘があって」
熱で苦しいのか
途切れ途切れに言葉を紡いでいく
『大丈夫だよ神威…私はここにいる』
もうどこにも行かない
『ずっと、ここにいる』
貴方の隣で生きてあげる
『約束…次は私が神威に約束する』
ずっと貴方の隣にいることを
________________
神威
苦しくて目が覚めたとき
目の前にAがいた
手を伸ばすとあの日拒絶された手はゆっくり握り締められた
神威「……A?」
そうやって名前を呼ぶと
「そうだよ」
笑い返してくれるおまえがいた
夢なら醒めなきゃいいのに
なんて思ったけど熱には勝てなかった
神威「ん…A」
次に目が覚めたときやっぱりAはいなかった
神威「夢…だよね」
そう、思ったけど
神威「ッ!」
傘がある
紛れもなく2日前にAのとこに置いてきた傘
神威「A……A…」
部屋を出て操縦室に向かう
いろんな団員から止められたけど
扉飛んじゃったけど←
その向こうにはちゃんとAがいた
崩れ落ちる俺を抱き留めてくれた
『大丈夫だよ神威…私はここにいる』
優しい声
でもしっかり紡がれた言葉
ありがとう
ありがとう
神威「ありがとう…A」
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長老(プロフ) - 更新まってます (2017年2月27日 21時) (レス) id: cb5efd4c4e (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 毎回泣ける小説とか見ると泣いちゃうんですけど、コレ一番泣いたかもしれないですよ!!(;ω;)← (2017年2月27日 18時) (レス) id: 4a701905ec (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ほのかさん» ありがとうございます!まさか泣いてくれるとは。。 (2017年2月27日 18時) (レス) id: 7b0e01247e (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - りゅうびさん» 自分も神威のヤンデレはあまり好きじゃないです (2017年2月27日 18時) (レス) id: 7b0e01247e (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 更新頑張ってください!!私なんか分かんないけど泣けてきちゃいました!!!← (2017年2月27日 18時) (レス) id: 4a701905ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:碧海 | 作成日時:2017年2月23日 17時