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弐拾弐 ページ24

阿伏兎



【阿伏ちゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあん】


団長が土砂降りの中をずぶ濡れで
目に涙いっぱい溜めて帰ってきた日から2日

ちなみに今


神威「ゴホッゴホッ…ヴー」


寝込んでる…

優しいおじさんは一仕事やるとする



「よぉ…邪魔するぜ」

『阿伏兎さん?!』


団長の目を盗んで吉原に来た


日「また買い取るってか?女の子振り回すのも大概にしな」

阿「そんなことしたら団長に怒られちまう…今日はな、昔話しに来たんだよ、おじさんが」


何も知らないままはAにも悪いからな


阿「ある所にな、小さな小さな男の子と女の子がいたんだ…

男の子は全てを捨てて

幼い妹も病気の母も捨てて夜王について行った

ただ強くなるために

女の子はその夜王の娘だった

2人は仲も良くてなぁ

いつしか人を殺すことしかない男の子の中に

守りてぇもんってのができた…幼いながらに


でも現実、ずっと一緒にいることはできねぇ

その夜王が自ら全権を務める吉原に娘を売り飛ばした

泣き叫ぶ女の子に向かって男の子は約束したんだ

【絶対、迎えに行く】って

夜王は娘に自ら与えた名前を取り上げ、吉原で生きていくための名を与えた

雨の字を入れて

だから男の子は夜王とも約束を交わした

自分が強くなったら持ってる全てをかけて女の子を買い取る

雨は…自分が止ませてみせる


……ってゆう昔話だ」



『私のこと…ッ』

阿「そうだ…団長はな…何したっておまえさんのことだけは守りたいんだよ…」


笑える話じゃねーか


阿「春雨最強が…上に頭下げてまで…金集めて使い道が遊女を買い取る」


『阿伏兎さん…私…なにも…ッ…知らなかった』

阿「おまえさんは悪くないんだよ」


誰も悪くない

守りてぇもん守って

信じてぇもん信じた

ただ、それだけ



おじさんの仕事は終わった



阿「元気でな、A」

『阿伏兎さん…』

阿「団長の傘、返そうか?」

『…いえ、自分で返します』

阿「…はぁ?」

神楽「…行くアルか?」

『だって見て、神楽ちゃん…雨、降りそうだよ』


そう言ってAは曇天の空を見て笑った


『傘ないと…濡れちゃうでしょ』


Aが奥から団長の傘と自分の傘を持って来た

頭にはあの日団長のあげた髪飾り


『日輪様…万事屋さん、ありがとうございました』

銀「後悔…なんてしねーか」

『そんなのしませんよ…だって私、春雨第七師団団長補佐ですから』


その笑顔はまるで向日葵

団長の聞いたら泣ける話だ

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長老(プロフ) - 更新まってます (2017年2月27日 21時) (レス) id: cb5efd4c4e (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 毎回泣ける小説とか見ると泣いちゃうんですけど、コレ一番泣いたかもしれないですよ!!(;ω;)← (2017年2月27日 18時) (レス) id: 4a701905ec (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - ほのかさん» ありがとうございます!まさか泣いてくれるとは。。 (2017年2月27日 18時) (レス) id: 7b0e01247e (このIDを非表示/違反報告)
海姫(プロフ) - りゅうびさん» 自分も神威のヤンデレはあまり好きじゃないです (2017年2月27日 18時) (レス) id: 7b0e01247e (このIDを非表示/違反報告)
ほのか(プロフ) - 更新頑張ってください!!私なんか分かんないけど泣けてきちゃいました!!!← (2017年2月27日 18時) (レス) id: 4a701905ec (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:碧海 | 作成日時:2017年2月23日 17時

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