【実.況.者】どうにかしてください【sior】

荒療治 ページ35

「いだだだだだだだだだだだおいキヨお前もうちょっと優しくしろよ！！！！！！！」
「これが俺の今の最大限の優しさだけど」
「は？」

華麗にこけたレトルトはキヨに手当てを受けていたが、Aの手当てをしたかったキヨは驚く程力を込めて汚れを拭き取っていた。渾身の力を込めて拭いた後には、大サービスとでも言わんばかりに消毒液をドボドボかけている。

「そんな所でサービス精神出すな」
「今なら30%増量中！」
「張り倒すぞ」

溢れる程の消毒液をかけたら明らかにサイズの合っていない小さな絆創膏をたくさん貼る。

「あのデカイ絆創膏一個貼れよ！！！！」
「いやおしゃれじゃん？」
「狂ってんのか」

こうして無事に両手絆創膏男になったレトルトは、ゲームのコントローラーを持てずキヨに飛び蹴りをしていた。

「お前しかもこれ一個プリ○ュアじゃねえか」
「もう一個あるよ」
「なんで持ってんだよ」



一方Aの手当てでは、既にAの家に着いていたヒラとこーすけも加わり大人数で手当てを行っていた。

「痛くない？大丈夫？痛かったら手挙げてね」
「歯医者かよ」
「あと手当てしてんの手だろ」

細心の注意を払って汚れを拭いていく。拭いているのはフジだがガッチマンは眉間に皺を寄せてその様子を見ている。老眼なのだろうか(やめろ)

時間をかけて汚れを拭き取り、消毒液を必要な分だけ出して消毒をする。最後にあまり大きくないAの手にぴったりの絆創膏を貼って手当ては終了した。

キヨの雑な手当てがさっさと終わってしまったレトルトは、うらめしそうにその様子を見ていた。



「いたい」
「大丈夫か！！！！！！」
「オカンかな？」

立ち上がる際に付いた手が痛かったので一言溢したAの元へこーすけが駆け寄る。Aが立ち上がってから1秒も経っておらず、Aはこーすけのオカンぶりを再確認した。

ヒラも心配そうにAの事を見ていたので、周りの成人男性達の過保護さにAは目眩がした。

その間キヨ達はゲームを起動し始めており、参加出来ないレトルトとAはソファーに座ってその様子を眺めていた。隣に座るレトルトが羨ましくなったキヨとフジがレトルトをさっと横に避け隙間に入り込む。しっかりとAの両隣をガードした男達、両隣がうるさいのでAはヒラとこーすけの元へ行った。

「えっ」
「(うるさくしてなくてよかった〜〜〜〜〜！！！！！！！)」

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