も う 愛 し て . . . [ k j ]

. ページ27

.









「 ……………そっ、か。りゅーへーがそんなに別れてほしいんやったらしゃーないわ 」




¨ さよなら、マルちゃん ¨




バタンと音を立てて閉まった玄関の扉。


扉が閉まった瞬間にほろりと涙が溢れた。


……………これで、良かったんや。


これで、たあはぼくに縛られることはない。


只のメンバーに戻っただけ…………。




…………なのに、ぼくの涙は止まることを知らなかった。








…………たぶん、一生に流す分をあの晩にすべて流しきってもーたから、もう涙が出てこぉへんねや。




例え悲しいときも、痛くて辛いときも。




心は泣いているけど、涙は出てこない……………






「 実は、俺たち付き合うことになりましたぁ 」


「 ……………いや、なんとなく分かってたわ 」


「 おんおん、しょーちゃんとおーくらって前からずっとカップルみたいやなぁって思ってたもん 」




…………せやから、きゅうって締め付けられるような感覚に陥っても、涙は出てこなかった。




……………たあ、あいしてる。









.









fin.

( 実は4日程前に黒紫のお話をアップしたつもりだったんですけど、アップされておらず…………

しかも、結構お気に入りのお話だった…………orz )

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す