私、貴方のこと大嫌い【山田二郎】

嫌いじゃない ページ9

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ある部活の日、陽菜が私に謝ってきた






陽菜｢ごめん！二郎の家行くことになっちゃった！｣






『...まあ、そんなことだと思ったよ』





陽菜は段々顔を青ざめていって、やばい、って顔になっている





陽菜｢本当にごめんっ！！でも一郎さんからの頼みらしいの...｣





チョロ！！！！


陽菜ってやっぱチョロ！！！




『んまあ、別にいいよ？もうなんとも思わないし！』





山田二郎から名前を呼ばれるようになった時から私は何故か気分が良い



だから何言われても大丈夫な気がする...！




陽菜｢う"ぁぁん！A〜！！たった一人の友よ...！｣




『いや貴方、私と違って友達すごい居るでしょ』



私以外全員ヲタクだけど





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部活が終わり、帰る支度をする



陽菜｢A！早く帰ろう！推しが私を待っている！｣




陽菜は興奮的な口調で言った

まあ、録画が貯まってるんだろうな



『はいはい、そんなに引っ張らないでよ』



そう言っても興奮が止まらないのか、めちゃめちゃ早歩きで下駄箱までいく

正門までいくと見慣れたシルエットがあった




陽菜｢あれ？二郎じゃん、誰待ってんの？｣




陽菜がそう言うと、彼は頬を赤らめた


え？どこに赤くなる要素があった？


もしかして陽菜の事、好きとか！？



そうすると何か察した陽菜は私と彼を残して、



じゃあ、推しが私を待ってるから！



と言って走って帰って行った




いらねえ、気遣いありがとう


ていうか、山田二郎は陽菜と帰りたかったんじゃないのか？




『あっ、えーと、陽菜と帰りたかったんだよね？私が代わりに謝っとくよ、ごめん。』



すると彼は何か言いたそうな顔で手をブンブンと顔の前で振った




二郎｢ち、違くて、その...Aを待ってたんだ｣





『...えっと』




どういうことだ？陽菜の事が好きだけど私のことを待ってた？

もしかして、陽菜に好きな人が居ないか聞くためか！？




『陽菜には好きな人居ないと思うよ？よかったじゃん。』




すると彼は一瞬ぽかんとして、直ぐに慌て始めた


なんだかちょっと可愛いな



二郎｢違う違う！そういうことを聞きたいんじゃないんだ！｣




彼は必死に否定する





『え？でも貴方って陽菜の事、好きなんじゃないの？』



なんだか自分って言っといて、胸がチクチクした







二郎｢それだよ、俺はAに名前で呼んで欲しくて、一緒に帰ろうと待ってたんだ｣

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