私、貴方のこと大嫌い【山田二郎】

好き ページ40

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ピピピピッ

ピピピピッ




『ん、ぅ〜』


誰だ？目覚ましかけたの


もしかしてお母さん...？


はあ、面倒見が良いのか悪いのか...




二郎｢お、おきたか？｣




『...ん？じ、ろう？なんでここに...』



ん？二郎？




『えっ！？二郎？』



二郎｢おう、おはよう｣



あっ、そうか、昨日は二郎の家に泊まったのかぁ〜



急に意識しちゃうじゃん




『...おはよう』



二郎はもう既に着替えていた

そう、今日は学校なのだ

休日だったら良かったのにな...



二郎｢朝メシと、弁当作ったから、一緒にいこう。｣




『ん、』



二郎に抱きつく

はあ〜、余韻だわ〜

よく兄さんにもこうやって抱きついたものだ



二郎｢よしよし！｣


二郎は頭を撫でてくれる

手が大きいのでとても心地がいい




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二郎｢弁当持ったか？｣



『持ったよ』



二郎｢よし、じゃあお前ん家行くぞ｣




『はーい』



なめんなTシャツで外に出るの結構キツイな...

でも昨日はなにも持たずに家を出たから、学校の支度なんて持ってくるわけないし...


でも、このTシャツは二郎の匂いがしてとても好きだ

落ち着くんだよね



二郎｢...なんだよ、ニヤニヤして｣




『やっぱ二郎の匂いって落ち着くから好きだなって思っただけ』




二郎｢はぁ〜、本当に可愛い｣




めちゃくちゃ甘々だな

二郎は彼女に甘々なのか...



『二郎って前の彼女にも可愛いって言ってたの...？』



二郎｢は？｣



『え』



二郎｢いや、Aが初めての彼女なんですケド｣




えっ、そうなの！？

不良だし、やっぱ女の3人4人は普通なのかと思ってた...

そっかぁ

私が初めての彼女か...！



嬉しそうにしている私を見て、二郎も笑ってくれた

恋ってこんなに素敵なんだ

好きってこんなに素敵なんだ

今まで嫌いという感情ばっかりで気付いていなかった




『あ、ここだよ』


私の家に着いた


二郎はものすごく緊張していて、いつもはくずしている制服も今日はピシッと正しく着ている


お見合いですか...


ま、おもしろいからいっか



『お母さーん、ただいま』



母｢おかえりなさい。あ、そちらが彼氏？美少年じゃない...！A、凄いわね！｣



二郎が美少年...か


...なんか笑える




二郎｢Aさんと、お付き合いさせて貰ってます！山田二郎です！｣





『いや、二郎？これは結婚の挨拶とかじゃないからね？』

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