私、貴方のこと大嫌い【山田二郎】

嫌いじゃない ページ19

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『は〜、まじで感動した。』



Aが目を擦りながら言う

うん。まあ確かに感動した。
興味ない俺でも感動したぐらいだ。
素晴らしい映画だと思う。
だけどな、そうなんだけど、





二郎｢ロジャーって男じゃねえか！！｣



Aがかわいいかわいいって言うからてっきり女だと思ってたのに！
確かにかわいかったけどよ！



『何？女だと思ってた？ロジャーは男よ！可愛くてかっこいいんだから！ロジャー演じてた俳優さんもかっこよかった。ちょっと検索検索』



あのAが言うぐらいだ
相当好きなんだろうな

まずは俺はロジャーを超えなければならない
ドラム始めてみるか？
いや、俺あんな器用なことできねえよ！

でもAにかっこいいって言われたいしなぁ



二郎｢...ドラムやろうかなぁ｣



そう呟くとAがこちらを向いてくる






『ドラムやりたい！？なんなら教えるけど...』



Aは興奮した勢いで言ってきた
そんな顔は今までに見たことなくて、こんな顔もするんだなと思う
興奮してることを勘づかれたくないのか、すぐにいつもみたいに冷静になった



二郎｢てか、お前ってドラムできんのか！？｣





『吹奏楽でパーカッションですけど？』




これで教えてもらえばまた二人っきりで会う口実になるんじゃね？
またいろんなAの表情を見れるんじゃね？



二郎｢へ〜、何かわかんないけど、とにかく教えてくれ！｣



Aはぱあっと顔を明るくする
はあ〜、可愛いなぁ




『なんでドラムやろうと思ったの？』




お前と一緒に居たいからだよ

なんて言えるはずもなく、でも嘘なんて付けない




二郎｢俺もロジャーみたいにかっこよくなりてえ！｣




遠回しにお前にかっこいいって言って欲しいと言った




『二郎がロジャー？じゃあ10年は私に教えてもらわないとだね！』



あと10年は一緒に居れるって意味でいい？
いや、俺はもっと一緒に居たいけどな
でもAから確実な言葉をきいたら、すごく嬉しいや



二郎｢いや、それじゃ足りねえ。100年は教えてくれよ？センセ。｣




『もう〜、しょうがないな。』




あ〜、俺今すげえ幸せ

こんなに幸せでいいのかよ




『ん？なんか変な集団いる...』



変な集団？
遠くを見たら、そこにはアロハシャツを着たやつとスーツのやつ、軍服を着てるやつがいた


これ、MAD TRIGGER CREWじゃねえか！？




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