罰ゲーム (ページ45)

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緑side ページ45

横山くんとヤスはスタジオに行って、信ちゃんは次の現場に行った。
残された俺と丸ちゃんはコンビインタビューを受けることになってる。

丸ちゃんはずっと俺の様態を気にしてるようで、隣に居てくれてる。
その体温が心地よくて、俺は何となく凭れかかる。

「たちょ、体調悪なったらすぐに言うてね？」

「…………丸ちゃん」

「ん？」

「…………昨日、俺らと解散した後は何してたん？」

丸ちゃんがホンマのこと言うわけないのはわかってる。
それでも聞いてみた、何となく。
俺は真実を知ってるから、何も怖くないし。

「普通に家に帰って夜ご飯食べたよ」

そこに、亮ちゃんが居たんよね。
知ってる、その後の様子も知ってる。
さっき丸ちゃんが亮ちゃんに返してたLINEも見えてたよ。
もうちょい画面隠した方がええで？

ーーー事実やからね

明らかに肯定する文章を打ったのは丸ちゃんで。
わかりやすく肯定した反応を見せたのは亮ちゃんで。

両想いなんやろ？
付き合ってないのに、そんなこと両想いじゃなかったら出来んよな。

丸ちゃん、好きなんやろ？
亮ちゃんのこと、今でもずっと。
その言葉を伝えへんのには意味があるん？

なぁ、丸ちゃん。
俺じゃ、その胸の傷は治せへんの？
亮ちゃんの穴は埋められへんの？

「たちょ？」

「…………ちょっとこのまま寝てもいい？」

「おん、ええよ。でも、こっちの方が寝やすいんちゃう？」

そう言って丸ちゃんは膝枕してくれる。
スラッとそういうこと出来てしまう丸ちゃんに少し顔が赤くなった。

「…………ありがと」

「おん♪」

丸ちゃんが傷つく姿が見たくない。
これからもずっと傍で笑ってて欲しい。
その為なら俺は何でもするって決めた。

「丸ちゃん」

「ん？」

「…………これからも、しんどなったら連絡していい？」

「当たり前やん！頼ってくれたら嬉しいでぇ」

姑息やと言われてもいい。
卑怯やって言われてもいい。
丸ちゃんが幸せになれるなら、それでいい。

そんなことを考えながら、俺は瞳を閉じた。