#36 ページ38
＿昨晩
俺はとても忙しかった。
東洋の職人が、頼まれた刀を直したということで下の街まで受け取りに行き、帰ってきた後グルッペンのいる総統室に向かった。
軽くノックすると入室許可が出たので入る。
gr「誰も連れてきていないな？」
『連れてきてはいないよ。つけられてたらごめんだけど』
ここに来るのはあちらも予想していただろう。
歓迎会の時グルッペンが俺の手に握らせた紙には
δ国
誘拐
偵察
と箇条書きで書かれていた。
δ国が自分を誘拐する計画を立てているらしいが
いい偵察の機会だから行きたい…という様な内容だろうと予想した。
だが本人の口から聞かなければ確信が持てない。
『誘拐されたいって本気なの？』
gr「あぁ！本気だ！」
グルッペンは持っていた書類を宙に放って嬉しそうに笑った。
gr「厳重なセキュリティを持つδ国に行けるなど
絶好のチャンスじゃないか！」
今夜の侵入者は無視しろ…と。
何故こいつはこんなにも危ない橋を渡りたがるのだ。
gr「お前には1つ頼みたいことがある」
グルッペンは人差し指を立てる。
侵入者を見逃せってことだろう？
gr「幹部が夜絶対に起きないように睡眠薬を飲ませてやってくれ」
そう言ってグルッペンが俺の手に載せたのは
どう見ても怪しい白い粉。
『…これさW.S.だよね？今飲ませたら明日の11時まで起きないよ？』
gr「たまにはゆっくりと眠らせてやろうじゃないか」
『…眠れてないのはお前のせいだと思うんだけどな』
俺は皮肉的に返して総統室を後にした。
その後は城を走り回った。
ゾムの食事にこっそり入れに行ったり、
喫煙者達の煙草に付けたり、
トントンのコーヒーに入れたり…
…本当に忙しかった。
24時を回り、1時を迎える。
皆眠りにつく時間だ。
暫くすると、城に侵入者の姿。
俺はロボロが眠ってしまった管理室で城の様子を見ていた。
本当にδ国の兵士だな。
この計画を突き止めたロボロのハッキング技術には
拍手を送りたい。
総統室の音をカメラ越しに聞く。
gr「拐うなら、拐って構わないゾ」
「仲間が誰も助けに来ないなんて。哀れな総統だな」
兵士達はグルッペンにスタンガンを当てて気絶させる
こんなに無抵抗だと怪しくないか…？
バレそうで冷や冷やする。
「こいつ無抵抗だな」
「やりやすくて良いじゃねぇか」
少しバレそうだったな。
こうしてグルッペンは縛られ無事誘拐された、という訳だ。
_
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1030人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
パンダの鏡 - えっえっどうなるの? めっちゃ興奮して来たー(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) 続き読んできまーすヾ(๑╹◡╹)ﾉ" (2022年1月9日 9時) (
レス) @page50 id: 861cbe94f0 (このIDを非表示/違反報告)
奈飴亜@歌い手色の占ツク民達(プロフ) - あの...もしかしたらなんですが、公開する順番とか番号間違えてませんか？こちらの間違いだったらすみません(>_<") (2020年3月18日 9時) (レス) id: 969193beea (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 2525さん» ありがとうございます！！ (2020年3月18日 8時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
2525(プロフ) - 更新頑張って下さい！応援してます (2020年3月18日 0時) (レス) id: 4197fe5253 (このIDを非表示/違反報告)
さささ(プロフ) - 2525さん» 普通に間違えてました！ご指摘ありがとうございます！夜更新をする際に直させていただきます (2020年3月17日 13時) (レス) id: 328f3541a2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さささ | 作成日時：2020年3月8日 14時
