睡眠薬的異常多発 berry ページ28
「…ん、あれ、此処って…」
目覚めると、私はある人の部屋に居た。私の体には手錠、足枷が付いていて、元凶の執着心を感じる。
be「あ、やっと起きたんだな!!」
「…berry、何で…?」
そう、此処はberryの部屋である。そして、私はberryの料理を食べ、此処に来ている。睡眠薬でも盛っていたのだろう。
だが、優しかったベリーが何故、こんな事をしているのか、私には理解が出来なかった。
be「ずっと一緒に居たかったんだ…」
「…え?」
早々に理由が分かり、困惑している最中、私とberryだけの生活は始まった。
berryは深い、深い愛故に私を此処に閉じ込めたのだろうが、本当に愛が重過ぎる。
「此れで俺様だけを見てくれる…」
何て事も当たり前の様に言うberryは可愛いけれど怖い。
何時も通りそんな事を考えていたある日。
普通に考えたら此の状況で言ってはいけない事を私は言ってしまったのだ。
「…私、berryにお願いが有るの。」
be「何だ?何でも聞くぞ!」
「此の手錠、取ってくれる?」
此の時の私は怒られる、等の思考は出てこなかった。
完全に、阿呆の思考をしていたであろう。
be「其れは駄目何だぞ。此れは愛の証だからな!」
be「…次はそんな事聞かないでほしいんだぞ。」
突然の、berryの真顔と圧。其れは私を気絶させる程の力があった。
え、何で?と思いつつも私は、遠のく意識のままにされていた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「…ん、あれ、此処って…」
誰かの部屋のベッドの上だった。其れは、私が寝ていた事を暗示する。
という事は、先刻のは夢だったという事だ。
其れなら、先程の変な現象にも納得だ。
「あ、やっと起きたんだな!!」
「…berry、」
be「俺様、初めてクッキーを作ったんだぞ!だから、食…どうしたんだ?」
安堵した様な顔をしている私を見て、berryは不思議がっていた。
私が、安心しただけ、と言うと、berryは其れなら良かったんだぞ?と謎に疑問符を付けて言った。
be「なぁ、A。先に行っててくれないか?」
「え、うん。分かった!」
be「其れなら良かったんだぞ!」
berryを一人残して、私はリビングへと向かった。
be「…本当に良かったぞ。」
頬を紅く染めて微笑むberryには気付かないまま。
嗚呼、正夢だ何て考えないでしょう?普通。
43人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひこうちきん(プロフ) - なのださん» コメント有難う御座います!返すのが遅くなりすみません…初のシリアス系に挑んでみた結果が此方になります!インク君…可哀想な君は可愛…ゲフンゲフン (2023年1月3日 15時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
なのだ - い、インクうあああああ (2022年12月31日 17時) (レス) @page10 id: 757190f567 (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - apyapiさん» コメント有難う御座います!とんでもなく嬉しいお言葉、有難う御座います…!!とても励みになりました、有難う御座います! (2022年12月29日 16時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
apyapi(プロフ) - 一言(?)言わせて頂きたい。めっちゃ神作です!最高です!短編集って、短すぎても長すぎても・・・ってイメージがあるのですが、丁度良い長さ&行間で読みやすいです!この小説大好きです!(こんな神作を書いてくださる作者さんも!)更新頑張ってください! (2022年12月28日 16時) (レス) @page46 id: 80520e762e (このIDを非表示/違反報告)
ひこうちきん(プロフ) - 星月夜さん» コメント有難う御座います!最高と言って頂けて本当に嬉しいです…有難う御座います! (2022年12月18日 13時) (レス) id: 05937225ef (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひこうちきん | 作成日時:2022年11月30日 17時