月永くんの毒舌事情。２ (ページ9)

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よく見れば月永くんの耳が赤い。
うわ熱そうだな、と軽く思った。

『....月永くん大丈夫？もしかして熱でもあるんじゃないの？保健室行く？』

「....おれは至って正常だぞ。」

『だって耳赤いし。』

「はぁ....おまえは少女漫画に出てくる鈍感ヒロインか何かかよ！」

はぁ、と一息ついた月永くん。
何処か呆れた表情をしている。別に鈍感ヒロインのような人格は持ってないんだけど。

それよりもお兄ちゃんと呼ばせてくれるという件なのだけれども....元々ルカたんという妹がいて、しかも毎日のようにお兄ちゃんと呼ばれているはず。

呼ばれ慣れているはずなのだ月永くんは。だからいい反応がもらえるかどうか....。

「ま、いいけど。っておまえが言い出したのに何でそんな考え込んだ顔してるんだっ？」

『え、あぁそんな事ない、よ！』

「おまえって本当に顔に出るよな。逆にその方が分かりやすくておれは嬉しいけどな！」

『褒められてるのか貶されているのかが分からない言葉ですねどうも。』

「わはは！褒めてる褒めてるー。」

『その無駄な棒読みはやめようか。』

今ので完全に貶している事が判明。
全く。隙があればすぐに貶そうとするだなんていけない人だな。

そんな悪い子には蓮巳くんの説教フルコースタイム決定だよ！！

「それで？おれは被害を減らすために犠牲となる身だけど....本当に呼ぶのか？」

『一度言い出したらやめないのが私のいい所なんだからね！てか犠牲とは。』

「あぁごめんな。心の声が。」

『ふぁっ！！！』

犠牲とは失礼な。
同年代でしかも美少女にお兄ちゃん♡、と呼ばれる事に感謝して欲しいと思う。

『こうしている間にも時間が過ぎているので君の意思関係なく呼ばせてもらいます。』

「おれが被害者、か....。」

『ちょっと黙ろうか月永くん！！』

「おまえが黙れ。」

私を睨みつける彼。
やーん怖い怖い。

『....レオお兄ちゃんっ♡』

「....。」

『ねぇ何か言って虚しいじゃん。』

＿＿何か言ってくれないと私が呼んだ意味が無いではないか。

固まっている月永くんを見るのは珍しい光景だから見れて嬉しいと言えば嬉しいが、流石に何か言ってくれないと泣きそうだ。

「....無理。」

『え"っっっっ。』

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