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「まぁ、いいか。反応が無いならやりやすい」
違和感よりも目先の目的を優先させようと、ダーティは懐から小さな小瓶を取り出した。蓋のコルクを親指で外すと中の液体を一気に口に流し込んだ。そんな時、バンッ！！！と扉が大きな音を鳴らしながら開かれると同時に、ダーティはAに口付けた。
ダーティの口にあった液体をAの口に移して飲ませる。コクリとAの小さな喉が動くのを確認してから口を離せば、ダーティの身体は痛みと共に壁まで吹き飛ばされた。
「…ジュゴンちゃんに何した？答えによっては殺す」
ダーティを蹴り飛ばした犯人であるフロイドが、カツカツと靴音を鳴らしてダーティに近づく。
物凄い機嫌の悪いフロイドの睨みでも、ダーティはどこ吹く風で。
「何って、キス…だけど？あぁ、人魚にはわかんねーか」
「は？」
その時、フロイドの背後で咳き込むAに気を取られてしまい、一瞬だけ振り返ってしまう。
その隙を見逃さなかったダーティは、痛む身体を我慢してマジカルペンを振るった。
しまった、とフロイドが自分のユニーク魔法を発動しようとするが、対象はフロイドではなくその後ろにいるAだったようで。
ダーティの魔法によって大きな水の玉に飲み込まれたAを見て、フロイドはAに声をかけるが全くの反応が無い。
そのタイミングで教室に乗り込む前に連絡を入れた、ジェイドとアズールが走って来たのか息を切らしながらもフロイドの元に到着した。
あ゛あぁぁぁぁ―――っ!!!!
突如、耳を劈くような悲鳴が教室中に響き渡った。
声の主はAであり、水の中だというのに鮮明に聞こえる叫び声がフロイドとジェイド、アズールの心臓を締め付ける。
「オマエ、ジュゴンちゃんに何飲ませた…！！」
「あは、あははっ！！そうか、お前…！！ことごとく俺の理想にピッタリだ…！」
狂った様に笑うダーティにフロイドの言葉など届かなかった。この状態のダーティに効果があるか自信がなかったが、この状況で四の五の言っていられませんね…とジェイドはダーティにユニーク魔法を使用する。
「飲ませたのは、人魚の姿にする魔法薬だ…！即効性のはずなのに、すぐに姿が変わらなかった所をみると、Aは人魚だったようだな…！！ははっ、最高の気分だ！！！お前等も考えた事ないか？こんなに美しいAが、人魚姫の如く魚の尾びれを付けて泳ぐ姿を想像するだけで、ほら、とっても興奮するだろ！！？」
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おひつじ(プロフ) - 百華夜さん» コメント有り難う御座います。今後の話で出す予定なので楽しみに待っていて下さいね！作者が社畜故、更新が遅いですが気長に待っていただけると嬉しいです…！ (2022年11月30日 23時) (
レス) id: cb4f368955 (このIDを非表示/違反報告)
百華夜 - 初コメ失礼します、この小説、スッごく面白くて好きです。あの方が誰なのか、ヴィルさんは何処で夢主と知り合ったのかが凄く気になります。更新、頑張って下さい、応援しています。 (2022年11月23日 16時) (レス) @page10 id: a48955bec9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おひつじ | 作成日時：2022年11月18日 12時
