秘密 (ページ25)

今日:2 hit、昨日:8 hit、合計:41,112 hit

第12話-1 ページ25

ジョン「ヌナ・・・

ヌナ、愛してる・・・。」

○○「っ、」

3年間、重ねてきた体。

知り尽くしている。

食器の配置。

相変わらず少し弱い
シャワーの水圧。

二本並んだ歯ブラシも
当たり前に見慣れた。

ジョン「また、明日来ますね。
何かあったら
すぐに連絡ください。」

○○「・・・うん。」

ジョン「愛してます、ヌナ。」

○○「・・・ありがとう、
ジョン。」

いつもの挨拶。
ヌナのマンションを出る。

タクシーの中で流れる景色は、
街の移り変わりと共に
少しずつ違ってきたけど。

何も変わらない。

そう思っていた。

ジョン「帰りました。」

ホソ「朝帰りジョン！
あはは！」

陽気なホソヒョンに、
みんなで笑う。

ユン「今夜、みんなに
話したいことがあるんだ。

今後の活動のことで
大事な話だから、

全員家にいてもらえないかな。」

何よりも最優先される、
俺らの話し合い。

ヌナに
今夜は行けないという断りと
謝罪のメッセージを送った。

夕飯を終えて、
話し合いが始まる。

ユン「結婚することになった。

事務所にはずいぶん前から
報告してあったけれど、

今日、○○にプロポーズして
OKをもらった。

今後についてだけど、」

────耳鳴り。

同時に、
空気が詰まったように
聞こえなくなる。

結婚。

ヒョンたちの笑顔と拍手が

スローモーションに見える。

俺は何をしてる？

あぁ、普通に笑顔で拍手してる。

おめでとうございます、
ってこの口が言っている。

誰かが俺を
操っているかのように、

自然に。

ユン「ありがとう。」

我に返って、携帯を手に取る。
ヌナに、連絡を。

ヌナから、
メッセージが来ていた。