眠っている君に、愛の歌を 〜secondmusic〜

第６話＜月島風香＞ ページ19

それでも

やっぱり世間体って言うのは厳しい

シ「少しだけ待っててもらえるか？」
『えぇ。分かったわ』
シ「すまない」

そう言われて

ちょっとだけ

公園のベンチに座ってたら…

「君もしかして薔薇の王国のイブリン家の子？」
『そう…ですけど』
「へぇ！なんでこんな所に居るの？」
『友達を待っているだけです』
「君さぁ…人を沢山倒して何にも感じないの？」

やっぱり絡まれたわね

でも

沢山人を倒したって何のこと？

前線になんて出た事ないし

そもそも戦争とかは好きじゃない

「てめぇの家のせいでオレの父さんは大けがを負ったんだ！」
「それを言ったらオレの兄貴もだ！」
「僕たちはイブリン家が大嫌いなんだよ」

ほら、ね

お父さんのせいで

私までこんな風に言われるんだよ

知る由もないだろうね

勿論

お母さんもソフィも戦争と戦いなんて

大反対だよ

「なんか言ったらどうなんだよ！」
『っ…！』
？「そこまでだ。何をしている」
『シルバー！』
「「「げっ…！シルバーさん…」」」

そっか

茨の谷だったら

シルバーって結構有名なんだよね

シ「随分と楽しそうな話をしていたじゃないか」
「「「すいませんでしたーーー！！」」」
シ「イブリン、大丈夫か？！」
『うん…』
シ「ごめんな。１人にしてやらなければよかった…」

…もし

もし私がまだシルバーと一緒にいたら

シルバーにも影響が出ちゃうよね

『シルバー、私今日はもう帰るわ』
シ「えっ…」
『これ以上迷惑はかけたくない』
シ「イブリン！待ってくれ！」

自分勝手で本当に申し訳ないけど

許して、シルバー

シ「オレは、イブリンと一緒に居たい！」
『でもっ…！』





シ「好きだ、A。恋愛的な意味で」

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