十六 ページ16
…………おい、おいおい。どうしたんだこの人は
急に距離縮めてこようとするのなんなの?
どうなりたいの?
何が目的?
「(ていうか同い年なの忘れてた)」
どちらも寝ながら向き合い黙ったまま見つめ合う
わぁ………睫毛長いなぁ(現実逃避)
いっそこのまま寝てしまえばいいのに…と都合のいい妄想だけがどんどん広がっていく。
現実はなにも変わらない……埒があかん
眠気に耐え、大きくため息をわざとらしく吐いてから口を開く
「………私と煉獄さんは同い年であれど立場上先輩、後輩の関係です。」
これ社会の常識。
ムフフ、これは言い返せないだろうと心のなかで笑う
「よもや!そうきたか!」
参った参った、と愉快そうに笑う煉獄
その男の大きな声にうんざりするヒメカ
これでこの男も諦めるだろう、と思ったヒメカが眠りの体制に入ろうと煉獄に背を向けた時
「…………同い年の仲間ができてうれしかったんだがなぁ」
ぼそり、とそんな言葉が背中越しにヒメカには聞こえてしまった。
ヒメカはお人好しである。人が困っていたり悲しそうにしていると放っておけない質なのだ
今の煉獄の言葉と煉獄の悲しそうにする雰囲気もまたヒメカのお人好しの対象の例外にあらず
「(ぐうっぅぅぅ”…………やめてよ“っ)」
残念そうに、「おやすみ」と静かに言った煉獄に堪えることなどできず
「わかり………わかった、敬語はもう使わないからっ」
浅岸ヒメカ 完敗
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himeka8170(プロフ) - スイロ。さん» ありがとうございます!完結できるよう頑張ります! (2020年4月28日 8時) (レス) id: d6a519e554 (このIDを非表示/違反報告)
スイロ。 - 初見、 初コメ失礼します!面白いです! (2020年4月24日 13時) (レス) id: 8775389a41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沼ってます | 作成日時:2019年11月27日 15時