十一 ページ11
男と私の間に冷たい風が吹き抜ける
「聞きたいこと、ですか?」
「はい。単刀直入に聞きます、どうしていつもこんな時間に出歩いているんですか?」
私の問いにキョトン、という顔をする男。
はやく答えろ。こちとらさっさと寝たいんじゃ
「僕はただ、起きるのがはやくて散歩してるだけですよ?」
表情を変えずに淡々と彼は嘘をつく。色でわかる。まぁ色なんて見なくてもそんな見え見えの嘘じゃまるわかりだ。
まぁいいか。他にも聞きたいことあるし
「じゃあもう一つ。貴方はなんで私の名前を知ってるんですか?私は貴方に名乗ったことなんてないし、私は貴方を知らない」
愛想笑いを崩さず聞きたいことだけ淡々と質問する。余計な返事はいらん。聞いたことにだけ答えて。
何回もいうが私は寝たい。
「そうですよね、一方的に知ってるなんて失礼ですよね。僕は霧島といいます!
そして貴方は………浅岸ヒメカ20歳、政府非公認の鬼を滅する鬼殺隊、最上階級無柱。鎹烏ではなく何故かメジロが伝達役。家族構成は母、父、兄、妹の五人家族。いつも金平糖を持ち歩いている。それから」
「ちょちょちょ、ちょっと待って!待て!何も言わないで!喋るな!!」
ゾワワ、と全身に広がった鳥肌を抑えるように腕をさするも収まることをしらない鳥肌。
な、なんでこいつ私の家族構成とかしってんの!?意味がわからなくて混乱する
ニコニコと細められていた男の瞳が私を見つめる、光のない濁った真っ黒な目で。
「僕はヒメカさんのことならほとんど知ってますよ?こう見えても情報はいろんな伝手があるんです。なんならもっと色々教えてあげましょうか?」
男の色が透明感を失くしていく。なんだ、なんの色なのこれは
見たこともない色の変化に恐ろしくなり、男の伸ばされた手から逃げるよう一歩下がる
「どうして、逃げるんですか?」
「あんた、可笑しいよ」
去らなくては、この場から、危ない
この男、ヤバい
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himeka8170(プロフ) - スイロ。さん» ありがとうございます!完結できるよう頑張ります! (2020年4月28日 8時) (レス) id: d6a519e554 (このIDを非表示/違反報告)
スイロ。 - 初見、 初コメ失礼します!面白いです! (2020年4月24日 13時) (レス) id: 8775389a41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:沼ってます | 作成日時:2019年11月27日 15時