170side 平野 ページ20
俺らが病室に入った瞬間、静かになった廉
目を見れば充血して真っ赤になっていて、泣いたことを知らせるには充分やった。
廉｢じゃあ、みんな来たし俺は帰るな｣
" 平野、平野にお願いがあるんだ
永瀬を1人にしないようにしてくれる？ "
廉も春ちゃんも一人でいるようになった最初の頃。
わざわざ俺は春ちゃんから呼び出されてそうお願いされた。
なんで俺なんやろ、そう思ったけど俺は肯定の返事を返したんに。
なんでこうやって苦しんでることに気づけなかったんだよ。
しっかりしとるように見えて、あいつは海人に並ぶ甘えんぼうやのに
｢紫耀、トイレ行こーや｣
｢紫耀〜、はよ行くで｣
｢ジュース買ってや｣
どうして気づけなかったんやろ
廉に目を移せば、帰る準備を済ませてドアに手をかけたとこやった
｢おい、廉っ！｣
俺の言葉に、肩を震わせる廉。
｢なぁ、俺らはそんな頼りないん？
なんで素直になることばっかり下手くそになって、嘘ついて隠し通すことは上手くなるねん！
もっと頼ってや！
人のことばっか考えんで、もっと自分のことを、。｣
振り返って俺を真っ直ぐ見つめた廉は
涙でぐちゃぐちゃになって、しゃっくりをあげていて。
そんな姿に俺は何も言えなくなった。
｢ごめん、そうやないよな。
ずっと1人で苦しかったな、辛かったな
我慢させてごめん、気づいてあげられへんくてごめんな｣
ドアのそばで泣いている廉を、俺は力いっぱい抱きしめる。
廉｢しょ、お 苦しっ｣
｢おい、一言目がそれかよ｣
でも俺はええよ
光の灯ってなかった冷たい廉の目には、微かな光が灯りはじめた。
廉｢俺な、つら、かった
みんなと一緒におりたかった｣
今まで自分のことには蓋をしてきた廉が、自分のことを話してくれた。
春ちゃんと美姫のことも、ゆっくりゆっくり話してくれた。
そう、俺らは何度でもやり直せる。
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ひめ(プロフ) - 永瀬紬妃さん» 応援してくださったおかげで頑張ることが出来ました！ありがとうございました！ (2019年6月10日 16時) (
レス) id: 5b0df6140c (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - 高橋紬希さん» 長い話でしたが、お付き合い下さりありがとうございました！応援して下さり、ほんとに嬉しかったです！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 5b0df6140c (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - スープさん» 完結するのに時間がかかりましたが、お付き合い下さりありがとうございました！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 5b0df6140c (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - いずみさん» ありがとうございます！ようやく完結出来ました！応援して下さり、ありがとうございました！！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 5b0df6140c (このIDを非表示/違反報告)
ひめ(プロフ) - amaneさん» ようやく完結出来ました！とても長い話でしたが、お付き合い下さりありがとうございました！！ (2019年6月10日 16時) (レス) id: 5b0df6140c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひめ
| 作成日時：2019年4月24日 4時
