妖怪学園Y〜妖術HEROの愛され姫〜4th【Nとの遭遇】

新たなエイリアン！ ページ44

エイリアンは全員消えた……と思いきや、再びUFOから沢山の黒い球体が出てきた。
それはやはり、沢山のエイリアンへと姿を変える。

「やれやれ……キリが無いぜ」

そう言うと、ワイルドボーイはコマンドメダルをウォッチにセットした。

ワーイ！エグゼキュート！

「ワイルドアクト！！」

先程までの基本攻撃とは威力が段違いな、無数の連続攻撃。
エイリアン達は抵抗する隙も無くどんどん消えていった。

「オーケイ……」

「荒野のガンマンイカすーーっ！！」

かっこよくキメるワイルドボーイに、マタロウがニヤニヤ笑いながら大興奮。

すると、残ったエイリアン達は再び黒い球体に戻り、1つの大きな球体を作り始めた。
その球体は巨大な黒い怪物へと姿を変え、雄叫びを上げた！

続いて、UFOから降ってきた別のタイプのエイリアンが怪物の頭の上に着地。
頭の触覚を怪物に差し込んだ。

指示役という事なのだろうか。

怪物は、いきなり身体中からネバネバした物体をいくつも吐き出した。
その中の一つがワイルドボーイに直撃し、何とワイルドボーイがネバネバに捕われてしまった！

「Oh……ベイビー……動けないぜ……！」

「ヤバい！ワイルドボーイが！！」

そう声を大きくしたマタロウだけでは無く、皆が予期せぬピンチに焦る。

「ここは私が！」

お次は、ラルーナミューズがコマンドメダルをセットした。

ワーイ！エグゼキュート！

「ミーティアシャワー！！」

無数の妖術攻撃が、怪物に流星群のように襲いかかる。
攻撃は全て見事なまでに命中。
怪物は苦しげな雄叫びを上げる。

「おぉっ！強い！！」

「イケるかも！」

残りのメンバーが期待を抱く一方で、ラントは怪物の頭にはりつくエイリアンから目が離せなかった。

「……！アイツは！」

確かに見覚えがある。
“あの日”のエイリアンと全く同じ見た目だ。

──そうあの日、ラントは謎の物音が聞こえたリビングで衝撃的な光景を目にした。
暗い部屋の地面に倒れ込む妹のマリナに何があったのか尋ねると、マリナはこう答えたのだ。

「黒い……目の人が、お父さんとお母さんを……！」

どういう事か分からず、ラントが更に尋ねるようとする。
しかし、その続きを聞く事はできなかった。
……マリナは地面に沈んでいった、という表現が適切なのだろう。

「お兄ちゃん……逃げて……！！」

そう残して、マリナの姿は見えなくなった。
そして、いつの間にか近くにいたエイリアンの大きな黒い目が、ラントを睨みつけて──……。

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