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「お待たせしましたー。
オレンジとチョコミントです」
目黒君が何かを言おうとして、
ちょうどそのタイミングに店員さんが来た。
目黒君は驚いて静かに口を噤んだ。
「…なに今なんか言おうとした？」
俺がそう尋ねると、
目黒君は首を振って微笑んだ。
「ううん。なんでもない」
「そっか…」
オレンジの甘い味が口の中に広がる。
酸味が効いていて、口の中がさっぱりする。
ただ少し、
苦味も感じた。
目黒君が隣で美味しそうに食べる姿を見て、
こっちまで嬉しくなってしまう。
なんだろう。
でもさっきからどことなくつっかかるんだ。
なんで俺が隣に居るんだろう。
会計の時俺は何度も遠慮したが、
ここは誘った自分が払うと俺に財布を開かせてくれなくて、
結局シャーベット代を奢ってもらった。
今度俺もなにか奢るわって言ったら、
気を使わなくてもいいよなんて言われて。
嬉しい。
嬉しいけど、
なんか、付き合ってる恋人みたいだ。
彼氏が彼女にやることまんま。
目黒君がしてくるから。
調子狂う。
ただの友達のはずなのに。
ましてや男同士。
そうだ。ただの友達。
不覚にも勘違いしそうになった俺のお花畑な脳に喝を入れた。
俺は彼女を作らなきゃいけない。
目黒君もいずれか彼女ができる。
そうだ。こんなイケメンなんだから、
そういう面では絶対に困らないだろう。
最近気持ちが滅入って女々しくなっていたせいか、
心まで女子みたいになってしまったのか？
「…目覚ませ俺っ」
枕に顔を埋めると、
自分の顔が熱っぽいのが分かる。
でもこれは熱なんかじゃない。
そんな簡単な病気じゃない。
自分が自分じゃないみたいだ。
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蓮(プロフ) - まためめこじ書いてくださると嬉しいです(；O；)感動しました…… (2020年8月16日 16時) (
レス) id: 45e59c200b (このIDを非表示/違反報告)
らんか(プロフ) - 最後泣きました。引き裂かれる２人がいつか幸せに‥って胸がギュッとなりました。新作楽しみにしています！私も絶対右しか無理なんで笑 (2020年8月16日 16時) (レス) id: 5ad4a06cb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：涼夏〈ﾘｮｳｶ〉 | 作成日時：2020年8月2日 8時
