【APヘタリア】かわいそうな彼へ【アーサー・カークランド】

10話 ページ12

*


アーサーが逃げ出していった直後のこと。


いきなり自宅の電話がなった。


急いで電話をとろうとすると


「わ、王耀?何でいきなり……」


通話先の画面表示の部分に『王耀』とテロップされていた。


間違いなく中国からだ。


普段はあまり関わりがないのだが、アーサーにとっては同じ連合のメンバーとしてつながりがあるらしい。


きっとアーサーのことだろうと思いつつ、受話器をとった。


「もしもし」


「おいアヘン!!今日の会議で話し合ったやつ、おめぇ間違ってたあるよ!?おめぇのために教えてやったの感謝するよろし」


やっぱり。アーサーのことだった。


怒り気味で言う彼の顔が思い浮かんでくる。


「あ、すみません。アーサーのことでしたら本人に代わりますけれど」


私がそう言うと、王は一瞬無言になり、えっという驚きの声が聞こえた。


てっきりアーサーが受話器を持っていると勘違いしたのだろうか。


「不好意思!!おめぇに関係ないあるよ!アヘンにかわるよろし」


焦り気味でそう言う王。


私はすぐにアーサーのもとに行った。

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