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翌日。
「菜々子ーーー………」
「雪音?」
お昼休み、お弁当の準備をしていたら ぐったり顔の雪音が私の背中からもたれかかる。
「どうしたの?」
「放送委員会で今日一緒に食べれないの〜〜。めんどくさ、委員会めんどくさすぎる」
「あ、そっか、今日 金曜日だもんね」
「ほんとごめんねー、毎日」
「ううん、気にしないで。他の子誘ってみる!」
「悪いね。…あ、やば、あと3分!行ってくる!」
お弁当を持って教室を走って出ていく雪音。
私もお弁当を持ち、さて 誰を誘おうかな、と周りを見ていると
「菜々子」
呼ばれて、振り向けば
「あれ、梓くん!どうしたの?」
「いや、えーと…」
ずい、と レジ袋を前に突きつけられる。
ん?と思って 梓くんを見ると
「こ、購買でプリン買ってきたんだけど…一緒に、食わない?大輔と昼めし食ってんだけど、放送委員行っちゃったし」
「え?あ、そっか、相楽くんも雪音と一緒で放送委員だったね!」
「うん、だから一緒に昼めし食うやつ探しててさ。ほら、菜々子 プリン好きだろ?」
「本当にいいの?このプリン 競争率高くてすぐなくなっちゃうやつでしょ…?」
「ほら、俺 足だけは速いからさ。プリンくらいいつでも買えるよ。ベルダッシュする。」
「ふふ、そっか。じゃあ、私でよければ!」
そう言うと、梓くんは ほっとしたような顔をする。
あ、お昼ご飯一緒に食べる人見つかって安心してるのかな…?
でも、梓くん人気者だから 相楽くんいなくても 一緒に食べる人すぐに見つけそうだけどなぁ。
「外、行く?天気いいし」
「わ、いいね!お外で食べるご飯って美味しいよね!」
にこ、と 控えめに笑う梓くん。
お弁当をもって、二人で教室を出る。
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作者名:向日葵 | 作成日時:2016年2月3日 10時