14 ページ17
.
すぐに胡蝶さんが奥から出てくる。
それを追う様にして姉さんも戻ってきた。
「あらあら。ひどい怪我ですね。」
「すぐに手当て出来なくてごめんね!A!!」
「大怪我だったから胡蝶さんを呼んできたの。」
あぁ。そういうことか。
こんな傷だらけの妹がおぶられて帰ってきたら
そりゃあ顔も引きつるはずだ。
すぐに私は首を横に振る。
「ありがとう。」
先程まで私の一歩後ろにいた時透さんは
気がついたら姉さんの隣にいて私の怪我の状態について話していた。
「、、歩けます?」
そう聞かれ、
「大丈夫です。」
と数歩歩くが痛い。
私の顔が歪んだのが胡蝶さんにはバレたみたいだ。
ふ、
と地面から足が離れたと思ったら
胡蝶さんに姫抱きをされていた。
降りようと思ったが歩くのに時間がかかるのは事実。
諦めよう。
「すみません。」
落ちない様に胡蝶さんの羽織を掴むと
胡蝶さんは治療室へ歩き出す。
、、、迷惑をかけてしまったな。
治療室へ着く途中には
姉さんに治療してもらっていたであろう隊員達が姉さんの話をしていた。
「鈴音さんの妹、目が真っ赤に光っているらしい。」
「少し気味が悪いな。鬼だったりして。」
なんとも物騒な噂話。
本人が横を通っているとも知らずに話を続ける隊員達。
その"妹"だとばれないように
ぎゅっ
と目を瞑る。
初めてあった時の不死川さんのように鬼と間違えられて
刀を首に向けられたらたまったもんじゃない。
心なしか胡蝶さんの歩く速さが速くなる。
これ以上私に聞かせないためだとしたら胡蝶さんはどれだけ優しいのだろうか。
柱の人達は私達姉妹に優しくしてくれる。
姉さんはもちろんだが、私も気にかけてくれる。
新しい居場所ができたような気がして
なんだか胸がむず痒くなった。
2117人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きき(プロフ) - 赤色の瞳で緋→火→炎で、炎の呼吸がいいと思います!あくまでも一意見なので、良ければです! (2019年12月15日 19時) (レス) id: bfacb6fb7e (このIDを非表示/違反報告)
薫 - つきの呼吸がいいです! (2019年12月15日 9時) (レス) id: bef68b6bc6 (このIDを非表示/違反報告)
絢(プロフ) - 「声の呼吸」なんでどうでしょう?妹ちゃんが姉が1番だと我慢していた心の 内に秘めていたものが心から溢れ出して声になる。とか、。いつも楽しく読ましてもらってます!応援してます! (2019年12月15日 1時) (レス) id: 15b677e26e (このIDを非表示/違反報告)
ティッシュ - 影の呼吸とかはいかがでしょう?( 姉という光を引き立てさせる影、みたいな感じで(笑) いつもこのお話を拝見させていただいてます!お体に気を付けて更新頑張ってください! (2019年12月15日 0時) (レス) id: 9aa7f700a4 (このIDを非表示/違反報告)
やまなみ(プロフ) - 夢主ちゃんの事を嫌っている(仲が良くない)柱の方の呼吸を使う…というのはどうでしょうか?? (2019年12月15日 0時) (レス) id: 280ddb7f42 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あずき。 | 作成日時:2019年11月16日 19時