ーーバスの中 ページ37
山田「ーーあっ、こっちこっち！」
人混みの中からオレを見つけた山田に手招きされて
バスのターミナルに走りついた。
乗り場にはちょうどバスが着いた頃
「ハァ、ハァ…。間に合った(汗)
山田「お疲れw思ってたより早かったじゃん。
「まぁな(汗)」
山田「ふーん。
で、それはいったい誰へのプレゼントなんですかね〜w
「…うるせー／／
ほらっ、さっさとバス乗るぞっ」
手に持ってる小さな青い手提げの紙袋を、ニヤニヤ顔の山田に突っ込まれる
山田には前もって言っておいたんだけど…
こいつ
知ってて聞いてんな…(汗)？
ー
バスに乗り込んで
山田とオレは通路を挟んで一番後ろの隣同士
山田「このバス乗るのもこれが最後だな
「え？…あぁ。そっか…。そーだよね…」
そうだ…。
5日のイベントおわったら
オレはその日の夜にロケバスで東京に戻るんだったな
事務所がバス会社に無理をお願いして、毎回座席は一番うしろのこの席。
初めて乗った時は落ち着かなかったこの空間も
やっと快適に感じてきたところだったんだけど
そっかぁ…
もう乗れないのか
山田「まっすー、バック上に積んどこうか？」
山田がオレの脚の上に置いたままのバックを気にしてくれる
「いや。いいよ。そんなに重くないし。ごめんね？ありがと」
半分ウソ
まぁまぁ重いw
でも今日は持ちたいんだ。
バックの中の一番上には小さな青い手提げの紙袋
イベントが終わったら3年間会えなくなっちゃう彼女への、オレからのプレゼント
前に、いつも使えるマグカップをあげたけど
彼氏としてはやっぱり常に身につけれるものをやりたくて
本当はこーゆう時こそ指輪がベストなんだろうけど
オレ、あの子の指のサイズ知らないからね…(汗)
淡いピンクのダイヤがいっぱいあしらってあるオープンハートのネックレス
どのタイミングで渡そうかな
イベント終わってから？
レセプションではつけてほしいしな…
あの店、可愛いのいっぱいあったか
いつかは2人で指輪も選びたいな…
幸せな希望はオレを眠りの世界にいざなって
当然くるものだと信じて疑わない未来に思いを寄せながら目を閉じる
それが叶わないかもしれない不安など微塵も感じる事なく…
ーー
ー
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作者名：ひまわり | 作成日時：2018年11月23日 17時
