美術教師は私依存症 (ページ43)

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天元、2度目の誓いを。ページ43

「新婦のご入場です」

鳴り響く拍手。

チャペルの重厚な扉が開く。

泣いているパパの腕を取り

ゆっくり

ゆっくり。

向かう先には

白銀の長髪を

ハーフアップにした

白いタキシードの

新郎・天元が

私を待っている。

来てくれた須磨さんたちは

大号泣。

もちろん無惨も来てくれた。

にこやかな笑顔。

今度は

天元とも仲直りしましょうね。

ようやく

天元のところまで来た。

パパから手を

そっと離す。

本来なら、

このまま天元の隣に

行くんだけど、

パパに抱きついた。

『大好きだよ、パパ』

父「いってらっしゃい、A」

きつーく

親子のハグを交わして

一旦、

お別れの挨拶をした。

これから私は

天元のものに

なりに行くから。

階段を登ろうと

一段、足をあげる。

天元が

そっと手を差し伸べて

壇上までエスコートしてくれた。

神父「新郎・天元、

あなたはここにいるAを、

病める時も、健やかなる時も、

富める時も、貧しき時も、

妻として愛し、敬い、

慈しむ事を誓いますか？」

宇「ド派手に誓います」

うん。

言うと思ったよ。

前世の結婚式でも

おんなじようなこと言ってたね。

昨日

私あれほど

「真面目に言ってね！」って

言ったはずなんだけど…

天元は治りそうにない！

神父「新婦・A、

あなたはここにいる天元を

病める時も、健やかなる時も、

富める時も、貧しき時も、

夫として愛し、敬い、

慈しむ事を誓いますか？」

『…ド派手に誓いますっ！！』

宇「あぁ！おまっ！！」

『ふふっ』

天元のお嫁さんだもの、

ド派手に誓わなきゃ！！

今度は

それはそれはド派手な

ダイヤモンドが

３つはまった指輪を受け取る。

天元はA専用貯金を

今世も貯めていたそうで、

その貯金を全て使い果たしました！！

天元が

私の左手を取り

薬指に指輪をはめる。

天元の手が細やかに

震えている。

なーんだ

緊張してるんじゃない…！

私も

天元の左手を取り

薬指に指輪をはめた。

神父「それでは、

誓いのキスを」

私を少し背伸びをして

天元は

私の肩に手を置いて

腰を曲げる。

私たちはキスをした。

短いようで

想いが詰まった

熱いキス。

今度こそ、

これからも、

ずぅっっっと

一緒にいようね、天元。