美術教師は私依存症 (ページ29)

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みんな、ありがとう。ページ29

昨日のこと、謝らないとだなぁ…。

3人共、許してくれるかな？

緊張が募る登校。

善「Aちゃん♡おはよぉ♡」

『ぜ、善逸くん…おはよう！

あの、ごめんね。

昨日、…』

炭「こぉら！！善逸！！

Aと距離が近いッッッッッ！」

伊「ヒヨコじゃねぇか！！」

ヒヨコ……ヒヨコ………？？

あ、私か…！

ナマコの次はヒヨコなのね。

『2人も、ごめんなさい！

私、

みんなのことを嫌いになったとかじゃないの…！』

その時、頭に手を置かれた。

『伊之助くん…？？』

ニシシ、と歯を見せて笑う美少年。

伊「いつまでもちっぽけなことで

ウジウジしてんじゃねぇよ！！」

炭「そうだよ。

俺たち、Aのこと信じてるし。

存分に甘えてくれっ！」

善「何があったかは宇髄さんから聞いたよ。

俺も弱いなりに頑張るから！」

胸のあたりがじわじわ暖かくなる。

冷えた体でお風呂に入った時みたいに。

一粒、涙が頬を伝う。

『あ、ありがとぉ…っ！！

私も、ちゃんとみんなのこと守るからねぇ…っ！！』

そう言って3人まとめて抱きつく。

炭治郎くんはよしよし、と

子供をなだめるように笑い、

伊之助くんはホワホワ状態、

善逸くんは鼻血を出して離れてくれなくなった。

悲「南無…教室に、入りなさい…」

『た、助けてください…離れないんです…』

善「結婚してくれ、Aちゃあああああん！！」

状況を察した悲鳴嶼先生が善逸くんを教室まで運ぶ。

善「男に運ばれても嬉しくないィイイイ！！！」

悲「…皆揃ったな…。

ではまず、来週に文化祭が控えている。

そのクラスの出し物を決めたい。

何か案はあるか…」

そういえば来週かー…。

早いなぁ。

卒業なんてすぐだろうなぁ。

物思いにふけていると

善逸くんが元気良く手を挙げた。

善「メイド喫茶ッッッッッ♡」

男子からは歓声。

女子からは悲鳴。

なんなんだそれは。

恥ずかしすぎる。

『やめようよ善逸くんっ！

恥ずかしいよ…』

何より天元がそんなの見たらどうなるか…。

善「ん～、俺さぁ

昨日相当傷ついたんだぜ？

だから、ね…？」

ひどい…ひどすぎる…。

弱味に漬け込みやがって…！

『わ、分かった…』

善「やったぁ♡」

その後、他に異論も出なかった為に

メイド喫茶をすることになった。