検索窓
今日:4 hit、昨日:6 hit、合計:406,904 hit

天元、助けて…! ページ26

鬼「…出なくていい」








そうは言われたものの、

宅配便とかだったら宅配のお兄さんが

可哀想だ。







しかし、動こうとするも

両腕はしっかり拘束されて

ビクともしない。







『一回っ、離してッッッ』


鬼「離すものか」








鬼の形相とはまさにこのこと。


紅梅色の瞳で冷たく見下ろされると

体中が寒くなってきた。








再びインターホンがなる。








どうしよう。







冷や汗が背を伝い、

俯いて考えに考える。







鬼「いい子だ、A。


ようやく言うことを聞いてくれたな」


『そういうんじゃ…っ…』


私が大人しくなったと思い、

無惨は急に優しい声色になった。









鬼「安心しろ。


特別優しくしてやる」









その時だった。






宇「オイA!!いんのか!?!?」



『天元ッッッッッ!!?』




その声は、私が大好きな声。





鬼「…チッ…塵虫が…。


A、気にするな。

どうせ部屋には入れん」







違う。






私はさっき、


鍵を閉めてない。



泥棒かと思い、急いだんだから。





宇「……??



鍵、開いてんな。


入るぜ」




玄関のドアが開き、

トタトタと足音がする。




天元…!


天元………!!




一粒二粒…涙が溢れ出す。






無惨とまた顔が近くなって

嫌でも目が合う。





鬼「貴様ッッッッッ…!!

鍵を閉めていなかったのか…!!?」


『びっくり、してっ…』



怒りで血管が浮かぶ無惨。



泣いているから息も絶え絶えだが、

天元が来た安心感で不思議と怖くない。





宇「不用心だろー。

女1人で地味に危なっかしいわ……。




………て、何してんだ!!!」




ついにリビングに入ってきた天元は

私たちの姿を見るや否や

私から無惨を乱暴に引き剥がしてくれた。



それでも転ばずに体制を整える無惨と

私を守るように立つ天元が

ピリピリとした雰囲気を作り出す。




ふわりと香る天元の男らしい匂いに

再び安心を取り戻す。




宇「無惨テメエ…何してやがる」


鬼「貴様こそ何をしている?

不法侵入もいいところだ」


宇「それはお前もおんなじだろうがよ。


…A、許可したのか?」



天元が振り向き私に問う。

首を横に振る。

許可はしてない。



鬼「しかし私は貴様と違い

父親の許可は得ているのでな」


宇「ア”??どういうことだよ」




無惨が天元にニヤリと笑って答えた。




鬼「Aは私の婚約者だからだ」

天元、嘘だよ。→←貴方、どうして?



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (393 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
2427人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , 宇髄天元 , 愛され
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

- ガンバレ (2020年8月28日 20時) (レス) id: 5170473165 (このIDを非表示/違反報告)
千歳 - すっっっっっっっごく良かったです!これからも頑張ってくださいね! (2020年6月18日 21時) (レス) id: 21292abed1 (このIDを非表示/違反報告)
ミナリンスキー - ありがとうございます。(*- -)(*_ _)ペコリ楽しみ待っています。 (2020年4月22日 4時) (レス) id: 691e85f6e3 (このIDを非表示/違反報告)
ロゼオ(プロフ) - ピノ助さん» ありがとうございます。゚゚(*´□`*。)°゚。 (2020年4月19日 18時) (レス) id: dea7ecbd36 (このIDを非表示/違反報告)
ピノ助(プロフ) - ロゼオさん» ええ、お任せください! (2020年4月19日 18時) (レス) id: adff839c97 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ピノ助 | 作成日時:2020年3月9日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。