音柱は嫁依存症

天元様、貴方って人は。 ページ12

天元様はやっぱり私の王子様。


お母様や婆やが昔

寝る前にしてくれた読み聞かせ、

自分で勉強用に買った海外の童話、

お姫様の危機を王子様が救う話。


お母様が言ってた。



「Aにも、いつか必ず

Aの王子様が来てくれるわ。


お母様はね、お父様を一目見た時

この人が私の王子様って、

分かったのよ」




私の王子様は天元様。


お母様にも報告したい。






『天元様。

手に持ってるのは？』


天元様が花束を持っている。



宇「これ買ってたんだ。

誰も住んでないようだし

花束置いて帰ろーぜ。



結婚の報告、

してなかったしな！」



さっき商店街に行ってたのは

この花束を買ってたんだ。




屋敷の門に花束を置き、

しゃがんで手を合わせる。









お父様、お母様、婆や、爺や、姉や。

今日は報告に参りました。

隣にいる人が私の夫です。

お母様、私の王子様です。

私、幸せになります。

そして、私以外の人々の幸せも

私達で守っていきます。


…そうだ！

お母様。

お父様のお話をしていた時の

お母様、とっても可愛かったです。

どうか天国からお守りください。







“ おめでとうA。いつでも見守ってますよ。”







『！？』


びっくりして、

顔を見上げる。




宇「どうしたA。

なんかあったか！？」

『…なんでもないです』

宇「なんだよ、地味だな！

言えよ！！

この宇髄天元様に隠し事かよ！？」

『ひーみつー』

宇「いつか絶対吐かせてやるかんな…」



天元様に火をつけてしまった……。


面倒くさくなりそう。

天元様はどうやって

話させようとするのかな？



話をそらそう！！←



『天元様は、お父様達に

なんて言ったんですか？』


宇「話そらしやがったな！？



ひーみつー」←



んなっ…！

汚い！

やり口が汚いぞ、この旦那！！


『む〜〜〜っ…。


教えてくださいよーーっ』

宇「ないしょー！！

ド派手に腹減ったな！

帰るか！！」



天元様が差し出した手を

握る。

ゴツゴツしてて大きくて

あったかい手。



『天元様の手、あったかい』



天元様を見上げると、

顔が赤くなっていた。



宇「お前さぁああ！

なんでそんな可愛いわけ！？

わっけ分かんねぇんだけど！？」


急にキレられた……。








宇 (お義父さん、お義母さん。

こんな可愛い子を産んでくれて

ありがとうございます。


俺が、ド派手に守っていきますから

安心してください)

￥作者から！→←天元様、助けて。

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