音柱は恋人依存症

私、分かっちゃった。 ページ31

『随分とおしゃれですね！

かっこいいです！！』

煉「そうかそうか！

それは嬉しい！！」



酒を注ぎながら

色んな話を聞かせてもらう。


笑いが絶えなかった。





お猪口の酒を飲み干した煉獄様は

私の腕を掴んで

布団の方へ連れてきた。



『あ、もう寝ますか？』


煉「うん？？

違うぞ」




『それじゃ、何を』


言い終わるか

言い終わらないか、

煉獄様は私を押し倒した。


下がふかふかの

お布団で助かった……！！



さすが柱。

動きが速い。


煉獄様が馬乗りになった。



『……？


ここで稽古でも

して下さるんですか？？』


煉「よもや……」



煉獄様がひどく驚いたようで

目を見開いた。



私は首をかしげる。




煉「君はここで、

どんな仕事をしてきた？」


『お酒を注いで、

お話をしてました！』



煉獄様の目が熱っぽくなっていく。





煉「体を触られたりは…？」


『あぁ、ありました！

けど、師範に貰った睡眠薬で

毎回眠らせていましたよ』



煉獄様の表情が

だんだんと明るくなっていく。


笑みが広がっている。



それはもう、

嬉しそうで勝ち誇ったような笑み。





ならば……、と。





煉「宇髄に、

抱かれた経験はあるか？」


『だっ……？？』



前に師範が「抱きたい」と言っていた。

抱っこくらい普通にしているのに

その時は

私が成人するまで我慢する

と師範は言っていたのを思い出す。




『師範は「成人するまで待つ」と。


抱っこくらい、普通なのに、

変ですよねぇ！』



煉「そうかそうか……。


うむ、確かに

宇髄はおかしいなぁ…」



煉獄様がいつもと

様子が違う。


師範の修行時を

思い起こさせる、

そんな目つきと表情。


頭の上で

手首を片手で固定され、

煉獄様はもう片方の手で

私の頬を優しくゆっくりと撫でた。





煉「ならば俺が初めてか…。


宇髄、お前が待っている間に

俺がこの子の初めてを貰う」


『れ、煉獄様……？』



変。


怖い。



得体の知れない不安。




煉「A、宇髄が教えないようなら

俺が教えてやろう。



ここ花街は

男と女が

いやらしいことをする所だ。




睡眠薬とはっ…

宇髄も考えたな……。

君の純粋を守りたかったのだろう。


だが、それも今日でおしまいだ。

君を俺のものにする」



全て、分かってしまった。


女将さんの言うことも

師範が言っていたことも


これから、何をされるのかも。

想い人、ようやく…。→←師範、久しぶりです…っ。

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