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「おいA、王族である俺を待たすとはいい度胸だな。」
「いや何で待ってんのよ帰っても良かったよ。」
確かに先に出ていった瞬間は追いかけようとしたけどさ。
よく考えたら別に一緒に行動する必要ないよね？
「あ、でも待っててくれてありがとう。これあげる。」
「あ？何だこれ。」
「私の魔法掛けた市販の応急セット。ソリド怪我しても人に診せたがらないんだから簡単なものならこれ使ってみて。何だかんだ今日一緒に回ってくれたお礼って事で！」
「は？そんな簡単にこの俺が怪我なんかすんと思ってんのか？」
だからお守り程度だってば、と押し付ければしぶしぶながら受け取ってくれる。
この気位がめちゃくちゃ高い王族さんは自分より弱い奴に弱みは見せたくないとギリギリまで耐える癖がある。
自分の団や本部、知り合いならまだ大人しいのだが、他の団ともなれば野生の獣かと思うくらいの勢いで拒否だ。
「使う事は無ぇだろうけどな。」
「はいはい。じゃあ私は帰るからね、また明日任務先で会ったらよろしくねー。」
バイバイ、と手を振って背を向ける。
中々遅い時間だが、今日中に決められてよかった。
帰って送る準備をしよう。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
拠点に帰り着いてすぐ自室へこもる。
一緒に買った青空の便箋に、衣装一式のお礼と気に入ってる旨、お見舞いのお礼等を書き連ねる。
最後に、選んだものを送る事も添えて封をした。
箱入りの羽根のペンダントと共に梱包して、明日の出立時に渡して送って貰えるようにしておく。
(気に入ってくれたらいいなぁ)
泊まり任務から帰ってくる頃には届いているだろう。
ペンダントとしては着けないかもしれないが、この羽根があなたの幸せを呼び込みますように。
祈りを込めて、準備を終えた。
「さて、と。」
同じ店で買った真紅のペンは団長に。
こちらは朝に直接渡そう。
「いい買い物したー！」
改めて誰かに贈り物を選ぶ難しさと楽しさを知る。
そしてフエゴレオン団長の言った意味も。
気に入って使ってくれたら本当に嬉しいと思う。
相手に合うと思って選んだものなら、尚更。
(仕舞いこまずにオシャレ着として、ちゃんと着よう)
クローゼットのワンピースを思い出しながら、そう決めた。
もう体格も体型も変わらないだろうが、ふとした時に着れなくなっていては切なすぎる。
(さて、準備して寝よ)
明日から泊まり込みの任務だ。
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緋毬(プロフ) - ロロクスさん» ありがとうございます！今の所コンスタントに更新できてるので今後も続けていきますね(*`･ω･)ゞ (2019年4月12日 21時) (
レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ロロクス - とても面白いです！次の展開が気になります！更新頑張って下さい！！ (2019年4月12日 19時) (レス) id: 975f0eb9b3 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» ようやく自覚する所までこぎつけました…！これから…どうしましょうね！（笑）流れに任せます！！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
メリア - ノ、ノゼルが恋....！初恋でしょうか？これからの展開が楽しみです！ (2019年4月11日 20時) (レス) id: edc4abbf43 (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - メリアさん» 感想ありがとうございます！励みになります♪ ノゼルさんはきっと照れると目を合わせてくれなくなります（笑） (2019年4月10日 15時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：緋毬 | 作成日時：2019年4月5日 7時
