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「あ、ここだ。」
久しぶりに来た為、道を覚えているか怪しかったが合っていたようで店の前までこれた。
道中、美味しそうなパンケーキ屋が出来ており誘惑に負けそうになったがここは後にしようと堪え、店に入る。
「こんにちは…。」
「はーい、いらっしゃい!ちょっと待ってね!」
どうやら店主は接客対応中らしく、奥から声が聞こえてきた。
待ってる間、手近な服に手を伸ばして見てみる。
(あ、可愛い……けど予算オーバーだこれ)
「はいお待たせ。あぁAちゃんかい、久しぶりだね。奥さんから話は聞いてるよ。」
「お久しぶりです。いつも叔母さんに選んで貰ってたから自分じゃわからなくて…宜しくお願いします。」
「はいよ、とりあえずサイズから図っていくわね。前回がだいぶ前だからねぇ。」
そう言って店主はテキパキとあちこちを図っていく。
数分もすれば私の体型に合う服が何着も用意された。
(あ、これいいな。でもちょっと露出が…こっちは色があんまり好きじゃないなぁ)
「おい。」
(こう、好みと実際は違うというか…。でもお店の人が絞ってくれたんだから、この中からならどれでもいいのかな?)
「…………おい。」
(オシャレ難しい。オシャレって何だよ、流行り?似合うと流行りは違うよね?何が正しいの?)
「…………………。」
ピシッと空気が凍ったような雰囲気が漂い、すぐ後ろから殺気を感じた。
これでも騎士団所属なのだ、あからさまな殺気にはすぐ対応出来るように鍛えている。
魔導書を開き即座にその場から飛び去って距離を取る。
そして視界に相手を捉え……捉え………え?
「ノ、ノゼル団長っ!?」
「…反応、動きは共に及第点だが少し注意力が散漫だな。」
「え……はっ!す、すみません!」
(え?何でここでノゼル団長?夢?え?)
起こっている現象に頭がついていかず混乱する。
え、だってここ服屋ですよ?
いやそりゃ団長だって服くらい買うか。
…買うの?自分で?え?
王族御用達とはいえ王族ってわざわざ出向いて服買うの?使用人とかが用意するんじゃないの?え?
「何を一人で百面相している。」
「あ、ノゼル団長もご自身で服買うんですね…?」
しまった、頭が回ってないから思ってた事そのまま口に出してしまった。
ほーらーみーろー、めっちゃ機嫌悪そうな顔してるよォォ!どうすんのこれ!!
「普段は…せぬ。」
「そうでしたか…。」
あぁもう、どうすんのこの空気!!
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緋毬(プロフ) - まゆさん» 感想ありがとうございます!今の所いい勝負なのでまだどっちに転ぶかわかりませんね…(笑)私も書いてて楽しいです(*´艸`*) (2019年4月7日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
まゆ(プロフ) - はじめまして!私はフエゴレオン様が大好きなので、ぜひそっちとまとまって欲しいです。あぁ……でも嫉妬するフエゴレオン様も見てみたい……(///∇///)ゞ (2019年4月7日 14時) (レス) id: 8902c85bfe (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございますヾ(*´∇`*)ノ頑張ります! (2019年4月4日 17時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
ジャンプ - 面白かったよ (2019年4月4日 16時) (レス) id: ea5f79410c (このIDを非表示/違反報告)
緋毬(プロフ) - ありがとうございます、今の所いい具合に進められているので、頑張って走ります(*`・ω・)ゞ (2019年4月4日 9時) (レス) id: ef0ebcf362 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:緋毬 | 作成日時:2019年3月31日 23時