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貴方side
『ねぇホントにどういうこと。意図がわからない、意図が』
「俺もわかんね」
俺はご老人に一方的に指示された後、部室に連行され、ジャージに着替え、覚に愚痴りながら軽くブロックの仕方を教えてもらっていた。
「いいかね、弟よ。跳びすぎるんじゃないぞ、ネットから顔面出ちゃうカラ。最悪若利クンのスパイクが当たっちゃうから、顔に。
当たったら死ぬと思う」
『なんでそんな危険なことやんなきゃいけないの･･･意味不明･･･帰りたい･･･！』
ただ常人よりは跳ぶのが得意なだけのド素人なのに･･･！
覚は「ドンマイ！腹括って！」と投げやりだ。死ね。
「骨は拾うからな！」
『よろしく･･･』
俺は憂鬱な気分で再び地獄の体育館へと向かった。
扉を開け中に入ると注がれる哀れみの目。
変わって下さいバレー部の方々ァ･･･！！
俺はゆっくりとした足取りで白布先輩と牛島先輩の前にネットを挟んで立つ。
「もの凄く不憫だけど、頑張って」
「指に力を込めろ、折れる」
『怖いんですけど』
白布先輩は凄く申し訳なさそうな顔をして励ましてくれたが、牛島先輩は不安を煽っただけだった。
勘弁してくれ。
『･･･はぁ』
俺はネットの左側に移動し、助走の為少し遠くにいる牛島先輩を見つめる。
そして、ほんの数回だけ見たことのある覚のブロックと、先程のレクチャーを頭に巡らせた。
「いーい、若利クンは左利きだから左半身の前で準備すんの。
んで、若利クンがスパイクを打ち降ろすタイミングでブロックが最高到達点に行くよう飛んで、したら若利クンに覆い被さるように腕を前に出して。アンド指先に力込めて。折れるから。指。
腕と腕の間はボールが抜けないくらいの幅ネ。
健闘を祈る！」
『最後の顔ウゼェ』
指先に力を込める理由がもの凄く怖いんだけど。
牛島先輩ヤベェ。怖ぇ。
まぁ、折れなかったら万々歳ってことで。
俺は右手の人差し指をコキっと鳴らし、腕を構えた。
ボールが投げられ白布先輩の手に吸い込まれる。
そのトスされたボールをちら、と見て、牛島先輩に視線を移す。
牛島先輩の助走。一歩、二歩、
踏み切って、
･･･今かなぁ。
俺は腕を振り、覚の忠告通り軽めに跳んで、指先に力込めて、牛島先輩の左半身に覆い被さるように
_________牛島先輩の掌が、外側に向いた。
･･････あ、これ、ストレートってヤツだ。
俺の腕は無意識のウチに動いていた。
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緋色(プロフ) - カフェオレマンに笑った (11月18日 16時) (
レス) @page31 id: 97dd8743d7 (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - 舞さん» 早速リクエストありがとうございます！！承知致しました！！ (2018年11月20日 19時) (レス) id: 57f02aab48 (このIDを非表示/違反報告)
舞(プロフ) - リクで、聡が子供になっちゃってみんながメロメロに…！的な展開が見てみたいです！お願いします！ (2018年11月20日 2時) (レス) id: 61de501e96 (このIDを非表示/違反報告)
綿(プロフ) - 雷雅さん» ありがとうございます！！頑張りますー！！ (2018年11月20日 1時) (レス) id: 57f02aab48 (このIDを非表示/違反報告)
雷雅 - 更新頑張ってください！ (2018年10月17日 20時) (レス) id: e8ca574508 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：綿 | 作成日時：2018年7月2日 20時
