episode18 ページ19
〜土方side〜
ちくしょう。もう20時回ってるってのにちっともAが帰ってこねぇ。
生憎と俺は会議でAが出て行く姿を見てねぇ。出かけたって聞いたがそれにしちゃ遅ぇ。
何かに巻き込まれたのか?
……いや、止めとこう。刀が使えねぇのは心配だが、見回りの奴らからの事件の連絡は一切ねぇ。脅迫状も脅迫電話もなにも……だから大丈夫だ。子供じゃねぇんだ。遅くなることだってあるだろ………
そう自分に言い聞かせる。
まさか、俺がここまでになる思わなかった。あいつが死んで以来、もうこんな感情抱くこともねぇと思ってたが……って、何を考えてんだ俺はッ!
俺は思考を停止させるため乱暴に煙草を灰皿に押し付け、新しい煙草を取り出し火をつけた。
それでも、落ち着かない。
俺は柄にもなく刀の手入れを始めた。何かをしてれば、このグチャグチャの心も落ち着くだろう。
刃を拭いて欠けてるところがないか確認していると、廊下がガヤガヤと煩くなってきた。
何の騒ぎだとイライラしていると、襖が急にガラッと開いた。
あ「失礼します!!」
あまりの急な事に声をあげてしまったが、そこにいた人物を見てホッとした。
……やっと帰ってきたか。セーブポイントに来たかったので何て、意味のわからん事を言ってはいるが身体は怪我してないようだな。
恐らく万事屋に送ってもらったのだろうが、あの天パだと思うと苛々する。
俺は苛つきでつい素っ気なく返事をしちまった。どんだけ女々しいんだよ……俺。付き合ってもいねぇのに。
俺の苛々はどんどん増し、どうやら顔にも出ていたようでAが苦笑いをしていた。
こんなことで表情に出るとは、我ながら情けねぇな。
つか、俺も非番を貰ってるんだ。出掛けてリフレッシュしよう。
土「次の非番はいつだ?」
……まてまてまて!俺は何を言おうとしてる!?
俺と出掛けろ?言えねぇよ!……言えるわけねぇよ、そんなもん。この気持ちは伝えねぇ、そう決めたんだ。
と、ひとりでに解決させたのは良いがAはもちろん、困っていた。
な「えっ……と、しばらくはない、です」
ねぇのか。仕方ねぇな。まぁ、だったら心配ねぇか……ん?心配?何に対してだ?……まぁ、良いか。
ったくよぉ、どいつもこいつも何で俺が困る=マヨが無いだしよ……俺がマヨネーズをきらすわけねぇだろ……じゃねぇ!他の事でも悩んでるっての!
そんなことを言うわけにもいかねぇから、気にするなと言うしか出来なかった。
28人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暇人の甘党 | 作成日時:2016年3月16日 16時