【ツイステ】ハートの女王に憧れた少年とアリスに憧れた少女 (ページ16)

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Episode14 歯車ページ16

【 No side 】

ある少女はハーツラビュル寮内をてくてくと歩き回っていた。
少女がある扉の前を通ったその時だった。

ーー
ある少年はハーツラビュル寮内にある自室でなんでもない日のパーティーの支度をしていた。
少年が支度を終えその扉を開けたその時だった。

ーー

2人が再開するまであと一歩。

ガチャ。

『！？』

リドル｢！…A？｣

2人の止まった歯車がまた動き出す。

『リ…ドル…。』

ーー
【夢主side】

『リ…ドル…。』

リドル。昔の私を唯一知っている人。
怖い。彼は私とは正反対に育った。
私は…私は…。

悪い方に育ってしまった。

それを誰が決めたのかは知らない。
ただ一つ言えることは、皆が口を揃えて言ってきた。

｢リドル君はあんな立派に育ったのになんで貴方はそんな風になってしまったの？｣

私はある日、薔薇の王国から茨の谷へ引越しをすることになってしまった。
私がリドルの家に行かなくなった一番の理由である。

その時からだった。母はその言葉を口癖のように言っていた。父も。祖母も。祖父も。
みんな口を開けば同じ事。

｢リドル君を見習いなさい。｣

リドル。リドル。リドル。リドル。

別にリドルが嫌いな訳じゃない。嫉妬している訳でもない。
ただただ、悲しかった。寂しかった。
誰も私自身を見てくれなかった。見ようとしなかった。
｢完璧な家系であるため｣
私の家系は完璧をモットーに生きていた。

その為、教育も人一倍厳しかった。
けど、それをこなしても、それ以上に結果を出しても、褒めては貰えなかった。
私の家系は妖精族の血も少し入っている為他より魔力は多かった。
けど、私はそれどころではなかった。
膨大な魔力の量。
それを私が持っていると知ると
みんな口を開けば｢もっと完璧に｣
教育はどんどん厳しくなっていった。
お陰で魔法なら大抵のことが出来る。

それでも褒めてはくれなかった。

やはり、嫉妬なのかもしれない…。
だから褒めてくれないのだろうか。

2人｢………。｣

リドル｢逃げないのかい…？｣

『え…。』

リドル｢君、いつもボクが来るとどこかへ行ってしまうじゃないか。｣

『あ…、ご、ごめん。』

やばい。昔の私に戻ってしまう。
というか戻りかけている。

リドル｢Aは…変わったね。｣

『！』

リドル｢僕も、いつか変われるかな。｣

『変われるよ。きっと。』

リドル。

キミはもう変わっているよ。

ーー
更新遅なりました！すんません！！