【歌い手】都市伝説系歌い手８。【男性声優】

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A「っ、はあ･･･」




溜め息みたいな少し荒い呼吸を数回繰り返して、ドリンクを飲みつつ息を整える。

今は前半と後半の中間のVTR時間。
なんのVTRなのか知らないけど、みー曰く「子わんこが喜ぶ映像！」との事(不安)




A「･･･っあー･･･次、何歌お･･･」




ソファに寝転びながら、考える。
子わんこの事だから私が何歌ってもわーきゃー楽しんでくれること間違いなしだし。いや自意識過剰じゃなくて。


･･･歌ってみた、歌い始めた頃はこんなにみんなが私の歌う曲をたのしみにしてくれて私自身も歌うのが楽しいって体感するなんて思ってもみなかったなあ。
ただ、眞弥に「歌い手やってみないてかやってくれください！」ってジャンピングスライディング土下座されながら言われて･･･あれやこれやとリスナーがついて。



･･･ふふ、あー･･･本当歌い手やってて良かった。


ｻﾞﾜ･･･！！


･･････人がせっかく感動パート入ろうとしてんのに･･･。
え、なんか会場騒がしくない？
また黄色い声湧いてるような･･･。




A「･･･今更だけど、子わんこが湧くような動画とか撮った記憶無いんだけどな･･･」




恐らくは隠し撮りだよね。
眞弥の事だから、私にバレたら制裁喰らわされるレベル。

･･･んー、なんかあったかな。

私は自分の記憶を遡ってみた。




A「･･･うーん･･･。
･･････そう言や･･･あの時･･･なんか、やけに優しかった気がする」




あの時。

私が、まだ東京来たての頃。
みーに誘われて連れてかれた、犬カフェ。

そう言えばあの時、みーは普段被らないキャスケット帽子被ってたよね。
･･･ちょっと、待てよ。
そう言えば･･･。


ソファから起き上がって、私はタオルで汗を拭いてから楽屋を後にした。

ステージに出る、舞台袖階段に立ち止まる。
･･･い、嫌な予感するぅぅぅ･･･！！




眞弥『･･･はい！
Mere×××のMIXとかアレンジ担当してる、やまネコでーす！！
みなさんどーでしたか、ぬーの初犬カフェ！』

「かわいかったー！」

眞弥『でしょ()
この五日後くらいに、ぬーが歌い手としてデビューしたのよ。懐かしいわねー』




『あ、ちなみにこれ店に許可もらって撮ったんだけどー』とかなんとか言いながらコーギーを抱き締めて満面の笑みを浮かべてる私の写真をでっかいディスプレイに表示させる眞弥。

･･･(ﾌﾞｯｺﾛｽｿﾞ ^ω^)ﾃﾒｴ

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