都市伝説系歌い手５。【歌い手】

｛２２０｝side：センラ ページ28

うらた「･･･という訳で犬派さんとレコーディングし始めたは良いんだけど･･･」

センラ「わんちゃんが予想以上にかっこよくてうらたんがミスりまくってるとかほざいたらほんまはっ倒しますよ」

うらた「うぐ･･･」




わんちゃんが復活してシェアハウスに戻ってきたその日の夜。

お腹空いたし(ちなみにこのシェアハウスでは自分の好きな時に好きなもんを好きに食べてる)そろそろなんかご飯でも作って食べよ思っとったら、うらたんがうんこだぬきのぬいぐるみ(５０cm)を抱きしめながら僕の部屋に来た。なんやねんこいつ、恋する乙女か。




センラ「あのね、うらたん。
僕やって子わんこなんですよ？わんちゃんの事好きなんですよ？ホテルで３人して告った内の１人なんですよ？ある意味恋のライバルなんですよ？」

うらた「わ、解ってるけど･･･」

センラ「いくらセンラが恋愛マスターだからって、なんでもかんでも教えてもらえる思ったら大間違いや。
て言うかなんなん、わんちゃんのイケボ三昧て。自慢か！」

うらた「かっこよすぎるんだよ！
さっきだって「１回再現しながらやってみよっかー」ってほのぼの言いながらも次の瞬間俺に押し倒させてＭＶのリンちゃんの狂気じみた笑顔向けられたんだぞ！？
瞳孔開きかけてたし思い出しただけでニヤけるわ！！」

センラ「はぁぁ！？？
なんやそれうらやまか！死ねや！！」

うらた「死ねるわ！！」




ほんまムカつく()




センラ「第一、わんちゃんがかっこええんもかわええんも解りきってた事やないですか。
うらたんだってわんちゃんのかっこええイケボを聞きたくてその歌にしたんやろ？」

うらた「そうだけどさ･･･」

センラ「なら頑張ればええやん」

うらた「頑張り･･･たいけどさ･･･」




うじうじする歳上。なんやねんこのチビ()

･･････ったく、しゃあないなあ。
僕やってこんな恋敵に塩を送るような真似したないんやけどなぁ。




センラ「まったく･･･頑張りたいやなくて、頑張る。わんちゃんとコラボしたいんなら･･･根性見せてくださいよ。
声優の高橋渉さん」

うらた「･･･！」

センラ「わんちゃんやって、今まで生半可な歌い方とか声劇とかしてなかったやないですか。
コラボ依頼したんやから、しっかり僕ら(浦島坂田船)のリーダー･･･見してくださいよ」




僕の言葉に背中を押されたのか、うらたんは「･･･サンキュ」と言って出て行った。


あーあ。ほんま･･･アホらし。

｛２２１｝→←｛２１９｝side：うらたぬき

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す