〔3〕 ページ4
あの頃。
くぅちゃんと、夕方の5時に流れるゆうやけこやけまでたくさん遊んでた。たくさん笑ってた。
滑り台。ブランコ。砂場。ジャングルジム。シーソー。けんけんぱ。かくれんぼ。鬼ごっこ。だるまさんがころんだ。他にももっと、たくさん。
でも。
私が小学校に入学する年・・・お母さんが、死んだ。
そして中学1年の時、お父さんも死んだ。
一人っ子だった私はまだ未成年だった事もあり、遠縁だった父の兄である叔父さんの家に引き取られた。
その叔父さんがまあ最悪で。
家事が出来なかったり口答えしたら殴られ蹴られは日常茶飯事。ストレスの捌け口。
食事を抜かれるなんて事も珍しくなかった。
本当に機嫌が悪い時はタバコの火を腕に押し付けられたりもした。
学校では心配かけたくなくて、迷惑に思われたくなくて必死に“普通”にしていた。でも、幼馴染のナツメには隠せなくて。
どうしても辛い時はナツメの胸を貸してもらって、泣いた。
そんな生活が高校に進学して寮に入るまで続いて、結果私は男の人を怖がってしまうようになった。
A「・・・私も、ナツメとたくさん遊びたいよ・・・」
高校の保健の先生や心理カウンセラーの人の診断結果は、男性恐怖症。
おまけに若干の対人恐怖症。
昔からの付き合いのナツメとは普通に接する事が出来るけど、それ以外の人は全然。
変わらなきゃ、そう心の中では思ってるんだけどいざ相手を目の前にすると呼吸しづらくなったりして怖くなる。
変えたい。
変わりたい。
でも、トラウマがその思いにフタをする。
96猫「ちょっとずつでいいよ。
Aのペースでいいからさ。忘れろとまでは言わないけど、乗り越えよう?」
A「・・・できる、かな」
96猫「できる。やれる。
だって、Aは私の自慢の親友だもん」
A「ナツメ・・・・・・」
96猫「もしAがやりたいと思ってやって文句言う奴が居るなら、そいつをぶん殴ってやる。だから、Aがやりたい事をやろ?」
やりたい事・・・。
・・・・・・私が、やりたい事・・・。
A「な、ナツメ・・・」
96猫「ん?」
A「・・・こ、こ・・・ら、・・・・・・コラボ、してくだ・・・さい」
96猫「・・・・・・!
え、おっ・・・ぉあ・・・っいいの!??」
びっくりしたように見てくる。
・・・前から決めてた。
もし、誰かとコラボするなら最初の相手は96猫がいいって。
1517人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「歌い手」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
羽唄(プロフ) - 更新待ってます。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 70668bde97 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 続けてすいません。m(__)m 気になっていたのですが、27話に登場した犬派って、あのネットで騒がれてる都市伝説な、あの犬派さんですか!?だとしたら、ぬーさんと黒白ちゃんの関係を、もう少し詳しく教えてほしいです!間違えてたら、すみません・・・ (2018年11月28日 14時) (レス) id: e6cf85a077 (このIDを非表示/違反報告)
のん - はじめまして!この小説、大好きです!!!更新頑張って下さいね!応援してます! (2018年11月28日 14時) (レス) id: e6cf85a077 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ009 - 楽しんで読んでます!これからも更新頑張ってください!! (2018年8月20日 23時) (レス) id: 75d4b4369f (このIDを非表示/違反報告)
こん - 更新頑張ってください (2018年8月1日 16時) (レス) id: 44511884a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:暇犬 | 作成日時:2018年7月10日 2時