〔12〕 ページ13
どうしよう、どうしよう。どうしたらいいんだろ。どうすればいいの。
何をしたら正解なの?
どう行動すれば正しいの?
解らない。
解らない。
なんでこう言う時に限って通行人とか来たり近所の人が気づいたりしないの。
誰か、誰か・・・。
A「・・・っ・・・」
そっと、リビングの窓にかけてるカーテンの隙間から玄関先の様子を伺う。
・・・まだ、倒れてる。
うう、どうしよう・・・。
見ず知らずの人が倒れてる姿が、お母さんとお父さんと被る。
・・・っ・・・放っておいたら、あの人も・・・・・・。
頭の中がぐるぐると嫌な考えやトラウマが蘇りかけたりと気持ち悪くなっていく。
・・・・・・そんなの、嫌だ。
確かに男の人は苦手だし怖いけど・・・・・・このまま放っておくなんて、できない。
A「・・・声、かけるだけ・・・・・・。
・・・・・・声・・・かける、だけ・・・っ」
くぅちゃんにヘルプは求めたし、そんなに経たない内に来てくれるはず。
私はリビングから玄関に向かった。不安だから、白い丸クッションを抱きしめながら。
・・・・・・自分で外に出るのなんて、数年ぶりだな。なんて思いながら、私は玄関のドアノブを回した。
ガチャ、
・・・やっぱりまだ倒れてる。
私は男の人のすぐ近くじゃなくて1メートルくらい距離を空けてしゃがんで声をかけた。
A「っ・・・・・・ぁ、の・・・」
「・・・・・・」
A「お、ぉ・・・起きて・・・くだ、さい・・・」
「・・・・・・」
A「・・・お、起き・・・て・・・っ」
「・・・・・・」
A「・・・ど・・・どうしよ・・・、起きない・・・」
ま、まだ起きない・・・。
・・・えっと・・・気絶してる、んだよね。
気絶してる人を起こすには・・・えっと、えっと・・・・・・強く揺すったりするのはダメ、だったよね・・・。
と。
またすぐにどうすればいいか解らなくなっていれば倒れてる男の人が少し動いた。
A「・・・!
(あ、起きたかな・・・?)」
「・・・・・・かーわい・・・」
A「ぇ・・・?」
ぐい・・・っ
不意に身体が後ろに押されて、すぐにドンッと背中に衝撃を感じた。
暗くなる視界。
暖かい何かが当たってる唇。
・・・・・・え?
え、ちょっと。待って。
次いでぬるりとした何かが口の中に入ってきたのと、1台の車が家の前の道路に停車したのはほぼ同時だった。
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羽唄(プロフ) - 更新待ってます。 (2020年7月26日 14時) (レス) id: 70668bde97 (このIDを非表示/違反報告)
のん - 続けてすいません。m(__)m 気になっていたのですが、27話に登場した犬派って、あのネットで騒がれてる都市伝説な、あの犬派さんですか!?だとしたら、ぬーさんと黒白ちゃんの関係を、もう少し詳しく教えてほしいです!間違えてたら、すみません・・・ (2018年11月28日 14時) (レス) id: e6cf85a077 (このIDを非表示/違反報告)
のん - はじめまして!この小説、大好きです!!!更新頑張って下さいね!応援してます! (2018年11月28日 14時) (レス) id: e6cf85a077 (このIDを非表示/違反報告)
アネモネ009 - 楽しんで読んでます!これからも更新頑張ってください!! (2018年8月20日 23時) (レス) id: 75d4b4369f (このIDを非表示/違反報告)
こん - 更新頑張ってください (2018年8月1日 16時) (レス) id: 44511884a8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:暇犬 | 作成日時:2018年7月10日 2時