＠ ページ13
「･･･あれ、Aって動物とか飼ってたっけ」
窓を開けていた訳でもないのに、唐突に現れた黒髪赤目の青年。
異様な展開に、うらたと志麻は警戒した。
数時間前に自分達がAから言われた言葉が頭によぎる。
──A『物好きな奴なら解剖とか魔界の動物を魔法無しで喋れるようにする薬を作る為に細胞とか血液を欲するかもね』──
解剖とか(ｴｺｰ)
細胞とか血液を(ﾀﾞﾌﾞﾙｴｺ-)
志麻「(ちょ･･･ど、どないすんねん･･･！
ここで下手に喋ったら･･･)」
うらた「(と、にかく･･･ここは野生動物の振りしてやり過ごすぞ)」
「頼んでた薬をわざわざ取りに来てやったのに･･･座標も微妙に変わってるし。また
･･･ねえ、お前らの主人？はどこに居るの？
(･･･なーんて、使い魔でもない限り喋る訳がn)」
ガチャッ
坂田「うらさーん、お腹空いたんやけどAちゃんの所にご飯作ってもらいに･･････あれ？」
「え」
２匹「「(坂田ぁぁぁぁぁぁぁああああああああ･･･！！)」」
ＫＹとはこの事か。
２匹は叫んだ。心の中で()
当の本人(人？)の坂田は見知らぬ青年をぽかんと見上げたまま。二足立ちで(((
黒髪の青年はいきなり入って来た、しかも喋る二足歩行する犬をガン見した。
うらたと志麻、アイコンタクトして頷く。
坂田「え、誰この人？
お客s「逃げるぞ！！！」んﾞッ！？」
志麻がうらたの頭に乗っかり、そのうらたが坂田目掛けて突進して着ていた赤いフードを引っ掴んで逃走した。二足歩行で。とっさの状況下では人間らしい。
「えっ、ちょっと！」
青年が呆気に取られるも呼び止める。
だが立ち止まるはずもなくうらた達は駆けた。駆けてるのはうらただけだが。頑張れ。
あっと言う間に部屋を出て１階に走った。
確か４匹と別れる前、Aは「なんかあったりお腹空いたとかなら遠慮せずに言ってね。私は１階の書庫に居るから」と言っていたはずだ。
坂田「ちょ、ぐえ･･･。
うら、さ･･･なんで逃げ、っ！？」
うらた「さっきの奴がAの言ってた「物好きな奴」だったらどうすんだアホ！」
志麻「急に現れたから絶対魔界で言う魔物ってやつや･･･！
俺の毛ヤバい事なっとる･･･リスなのに鳥肌立ったわ」
坂田「ぶほぁっ！
ちょ、まーしぃが太ったハムスターみたいに･･･！wwww」
うらた「お前らちょっと黙っとけ！！」
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作者名：暇犬
| 作成日時：2018年5月29日 22時
