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がちゃ

坂田「お腹空いたー!」




食堂・・・だろうか。

到着した部屋は長テーブルと椅子が10席くらい。
テーブルの上には湯気がほかほかと登っている料理がいくつか並んでいた。・・・でも、とても食欲のそそられる匂いではない。私はなるべく匂いを嗅がないようにした。


皿を並べているのは、髪が黄色い青年だ。・・・確か、センラと呼ばれていた気がする。




センラ「ああ、タイミングばっちりやね。
って・・・手なんてつないで、もうそない仲良くなったん?」

坂田「ええやろ!」

A「・・・・・・」

センラ「めっちゃ嫌そうな顔してはるよ、その子。
まあ・・・さかたんは思い込み激しいからね。相手するん疲れたやろ?」

A「・・・・・・」(頷き)

センラ「ふふ。
さ、座って?
うらたんも、そろそろ来るから」




うらた・・・。
数十分前の出来事を忘れられるはずもなく、私は左手で服をぎゅっと握った。


それを知ってか知らずか、坂田に「大丈夫」と呟かれた。・・・何が大丈夫だ。私にとって、坂田も彼らとなんら変わらない・・・化け物だ。安心なんて出来る訳ない。

坂田が座った隣の椅子に座らされる。
・・・っ・・・これを、食べなきゃならないんだろうか。


ガチャ


うらた「うぃーす。
っと・・・そう言や忘れてたな。
まーしぃ、多分コレ人間食わねえぞ」

志麻「は?なんで?」

A「・・・・・・」

うらた「俺らの味覚と人間の味覚は違うの。
見てみ、Aの顔。今にも吐きそうな顔してるぜ」

志麻「うっわ、むっちゃ嫌そうな顔しとる。
・・・そんじゃどうすんねん、生贄ちゃんの分」

坂田「あ、俺食う!」

センラ「さかたん、ちゃうちゃう。
生贄・・・Aちゃん、やっけ?Aちゃんのご飯をどうするかって話や」




・・・気分が悪くなってきた。

だってこれ、見ないようにしてるけど・・・何かの動物の焼いた肉、だよね。・・・血生臭い。鉄の焦げたような、鼻が痛くなる臭い。これを食べるとなると、吐かないようにするのは難しい。




志麻「っと、ほんまに吐きそうやな・・・」

センラ「・・・かわええなぁ」

うらた「おいセンラ・・・」

センラ「ちょっとだけ、ええやろ?」




口元を少し抑えてると顎に手を添えられて上を向かされる。かと思えば唇に柔らかい感触と、ザラリとした何かが私の舌に絡みついてきた。


妖しく光る黄玉(トパーズ)と、視線がかち合う。

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エス(プロフ) - 更新停止中ですがまた書いて欲しいです! (2020年6月1日 22時) (レス) id: 3190ad61df (このIDを非表示/違反報告)
ひより(プロフ) - すごく好みです!更新待ってます、! (2020年4月27日 17時) (レス) id: 4f83e9d9b1 (このIDを非表示/違反報告)
優姫(プロフ) - 加恋から改名したものです!前にもコメントしましたがこの作品世界感から、情景の表し方とか好きです。応援してます。 (2018年11月8日 20時) (レス) id: a847480144 (このIDを非表示/違反報告)
むぅな(プロフ) - すごくおもしろかったです!浦島坂田船のかっこよさも何一つ欠けていない上に独特な世界観。大好きです。質問ですがもう終わってしまうのですか?続くではなく終わりと書いてあるので、、、終わらないでください!!! (2018年11月4日 21時) (レス) id: f63dac09fd (このIDを非表示/違反報告)
ALICE - こういう小説本当好きです!! 更新頑張って下さいっ! (2018年8月28日 13時) (レス) id: 3110886a37 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:暇犬 | 作成日時:2018年6月13日 0時

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