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「おれ、おとこやし、けっこんできへん、⋯⋯っやから、おんなのひとと、」

「ちょ、ちょっと待ってや」

「おとこ、なんかと、ずっといっしょにいたって、⋯⋯いいことひとつも、ない⋯⋯っ」




箍が外れたのか、肩を揺らしてひくひく、と泣き出す流星




男は女と一緒になる、
それが世の中の常識。

ただ、俺たちは少しその道と逸れていて、
それでもお互いが大好きで。




⋯⋯でも、




「ずっと、隠さなきゃいけないし、おれ、外で手つなげない、しっ、だいちゃんは、⋯⋯流星といても、幸せになれへんからぁ、っ」





自分が男であること、5歳も離れていること

大きな大きな、ネック。




いつか別れなきゃならないかもしれない、

俺が愛よりも世論をとって、捨てられるのかもしれない、



流星は、多分ずっとずっと、そういうことを心の中で悩んでいたんだ。





「⋯⋯流星は辛い?」

「⋯⋯っふぇ、なにが⋯⋯?」

「隠してなきゃならないこととか、外ではなく恋人らしくできへんこととか、」



唇をぎゅっと噛んで、ぶんぶんと首を横に振る。

手の甲で涙を拭って、隆盛は必死に言葉を紡ぐ。



「大ちゃんが、だいちゃんが俺のことすき、って信じてるから」

「俺もやで」




どんなことがあっても、ずっとそばにいたい

その想いに嘘はないから。



「流星といるから、幸せ。流星が俺を幸せにしてくれてるんやで、流星にしかできへんことやから、」



付き合ってちょうど4年。
もう気持ちは決まってる

流星と恋に落ちるのも、いろんな壁を一緒に壊していくのも、

運命だと信じて、受け入れて。




「西畑とずっと、一緒にいてくれませんか?」

「⋯⋯⋯⋯っえ、あ、⋯⋯」




世界の裏側まで一緒に行こう。




「だいちゃん、」

「流星」

「泣いてしまう、やんか」




既に見たことがないくらい泣いている流星の大きな目からさらに大粒の涙がポロポロと零れ落ちるから、
受け止めようと流星を抱きしめる。




「すき、だいすき、ずっと俺もいっしょにいたい、っ、」





流星の手も俺の背中に回って抱きしめてくれるから、
流星、と呼び俺の方を向かせて口づけをする


照れたように笑う流星が綺麗で、何度も触れた。


流星と一緒なら、どんなことがあっても
笑いあってのりこえていける気がする。



(どんな明日が待っていようとも、)





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咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の「()」。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:恋香 | 作成日時:2022年2月15日 16時

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