mc 二人 ページ4
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「みっちー」
さっきまで年上組と話していた流星くんは飽きたのか、1人で流星くんをぼーっと見つめていた僕に構ってくれようとしているのか、甘い声で俺の名前を呼びぴったりくっつくように横に座った
「ん?」
「みっちー、苺すき?」
俺の方を見て可愛い顔で尋ねてくるから、
「うん、好きやで」
反射的に答えた。好きなのは苺か流星くんなのか自分でも分からない
大きな目が俺の方を向いていて
なんだかドキドキして恥ずかしくなって
目を逸らしたくなったけど何か気づかれそうだから
同じ様に流星くんを見つめ返した
「ふふ、流星も。これあげる!」
家から持ってきたのか、タッパーに入っているヘタを既に切ってある苺を差し出してくれる流星くん
⋯可愛いなぁ、
「ありがとう」
と言って1つ苺を摘もうとした俺の手と少し返事が遅れた俺に苺をとってくれようとした流星くんの手が重なった
トクンと跳ねた胸に気づかないフリをして、あ、ごめんと呟くと
「ふふ、どうぞ」
ともう一度タッパーを差し出してくれた。触れた手はまだ感覚が残ってるし胸もドキドキうるさいけど
もう一度お礼を伝えて苺をもらった
流星くんの方を見ると美味しい?と顔を覗き込んできた大きな瞳に吸い込まれそうになりながら美味しいと伝える
「可愛いね、みっちー」
「、?」
急にそんなことを言って、よいしょと立ち上がる流星くん
またちょこちょこと年上組に混ざりにいく姿さえも甘くて可愛い
あぁ、重症だななんて自分に思って
夢中になる前に解ってよかった
もう一度だけ手が触れた後だったら、
あと5分そんな素振りをされたなら、
きっとダメだっただろう 怖くなってただろう
自分で自分の想いに蓋をした
後に戻れなくなる前に
(止まらぬ想いに、)
(刺さった想いに、)
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咲希@skrmc(プロフ) - 50話まで書き切りありがとうございました。更新してくださっている間、とても素敵な時間を過ごせたと思います。度々気になっていた最後の「()」。あれは歌詞だったのですね。また恋香さんの小説が作成され、機会があればまた読ませていただきます。 (2022年5月28日 0時) (レス) @page49 id: ede94865a4 (このIDを非表示/違反報告)
rinu - 純愛でした♥ (2022年4月6日 0時) (レス) @page33 id: d47608d8bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:恋香 | 作成日時:2022年2月15日 16時