孤独島 ページ3
どれほど空を裂き続けたのだろうか。
勢いよく吹き付ける風に思わず目を閉ざし、五感が捉えるのは耳を突くような風の音と肌に刺さるほど鋭い風の感覚。
そんな中でも何とか辺りの状況を肉眼で捉えようと瞼を緩めた途端、
体が上に取り残される感覚を伴って下降を始めた。
ラティアスの目的地が近付いたのだろう。
レイラの視界が機能を再開したときには、彼女達はと１つの島に降り立っていた。
ありがとう、と声をかけて平然とラティアスから地に足を下ろすダイゴに対してレイラの足は笑うように震えている。
何とかそれを悟られまいと足に力を込め、彼女も柔らかな芝の上へと足を下ろした。
ぐるり、と辺りを見渡せば目に映るのは澄んだ水を湛える滝が鏡のように静かで波のたたない海へと足を伸ばしている。
が、その海の先には他の島を一切見ることができない。
ただ距離が離れている、という訳ではなさそうな不思議な孤独感を漂わせているこの島。
どこか現実感を失わせる空気にレイラは思わず手を強く握り閉めた。
「どうやら進むのはこの先のようだね」
「……進めんの、これ」
横に歩み寄ったダイゴに促されて振り返った先は威圧感すら感じる木々達に覆われた森。
ちらほらと木々の隙間から覗く光はまるで獲物を誘い込む罠のようで。
警戒心を露にするレイラに応えるようにラティアスが音もたてずに進み出た。
彼女が透き通るように声を響かせれば、森の威圧感は溶けるように去っていく。
先程までこちらに身を乗り出していたように見えていた木々は、ただ陽に葉をかざして気持ち良さげに伸びをしているだけに見えた。
「……じゃ、行くよ」
それとは別の何かを未だに警戒するラティアスに見送られるようにして2人は森の小道へと足を踏み入れた。
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CrazyBook(プロフ) - 麗音さん» コメントありがとうございます！お返事がすごく遅くなりました……。「更新してたらラッキー！」くらいの気持ちで気長にお付き合いください！ (2020年12月23日 22時) (
レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
麗音 - 初コメ失礼します！面白くて一気に読んじゃいました！更新ゆっくりで良いので頑張ってください！ (2020年8月13日 14時) (レス) id: 5c11d46da4 (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ＊rooさん» 返信が遅くなってしまい、ごめんなさい。隙あらば小説を書くので気長にお付き合いくださいね！＊rooさんもお身体に気を付けてくださいね。 (2020年7月24日 8時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
＊roo - おおっ！久し振りに投稿ｷﾀ━(ﾟ∀ﾟ)━!健康に気を付けて下さいね！！！(唐突) (2020年4月14日 23時) (レス) id: f778e9ffde (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - あるりかさん» コメントありがとうございます！あるりかさんも身体に気を付けてお過ごしください。私はできるだけ更新を頑張ろうと思います！ (2020年4月13日 22時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2019年9月5日 0時
