少しずつ ページ31
「コータス、“ド忘れ”！“鉄壁”！」
コータスと呼ばれたアスナのポケモンは、再び黒煙を噴きあげると体に力を込める。
「防御型か……」
早目の決着の必要性を感じたのか、早速レイラも指示を飛ばす。
途端に走り出したアーケンは、周囲に分身を出現させる。
グルグルとコータスの周りを走り回り、“原始の力”を発動させる。
四方八方から岩々が襲い掛かる。
が、
「“オーバーヒート”ッ！！」
それらは分身や本体をも巻き込み、灼熱の炎に一掃された。
「……！」
あまりの威力に、レイラも目を見開く。
フィールドの端の方まで吹き飛ばされたアーケンは、のそりと体を起こした。
「どう？これは効いたでしょ！！」
細い腰に手を当て、アスナが得意気に声を上げた。
特に何も返さないレイラだが、内心は焦りが芽生えてきた。
あの火力をなんども喰らえば、こちらの敗けは目に見えている。
無闇に突っ込めば炎が、
引いていれば防御力が、
レイラ達を苦しめる。
「おっと、もうお手上げ？」
意外そうに首をかしげる彼女に、レイラはキッと目線を送る。
「……勝手に決めんな……」
“原始の力”と付け加えれば、ある程度の距離と共に岩がコータスめがけて放たれる。
それを喰らうも、コータスに大したダメージは入っていないようだ。
余裕を見せるように、のそのそと動くと大きな欠伸をして見せた。
チッ、とあからさまに舌打ちをし、レイラはアーケンを呼び寄せる。
「……少しずつ……相手の体力を削る……」
いいね、と釘を刺したマスターにアーケンは素直に首を縦に振った。
戦いを挑んで早十数分。
レイラは案の定、苦戦を強いられていた……
訳ではなく、
「ッ〜……！」
逆にアスナが押される形になっていた。
「……“ついばむ”」
ちまちまとした攻撃で体力を削る作戦は思いの他順調なようで。
持たされたオボンの実で体力を回復しつつ、アーケンは相手を追い詰めていく。
何故このような事態になったのかと言うと……
“オーバーヒート”の大きな弱点が原因だった。
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます！本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (
レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです！ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます！完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください！ (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます！嬉しい限りです！これからも気長に読んでください！ (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年3月28日 22時
