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退ける ページ16

「ウヒョヒョ、休ませませんよ?」

ニヤリと笑ったホムラに促され、バクーダが激しい鼻息を漏らす。

それに乗った毒の壁は、徐々にレイラ達へ押し寄せて来た。

「ジュプトル……特殊技ないの……?」

「あるとしても“メガドレイン”だけだ!」

相変わらず冷めたレイラとは対照的に熱いユウキは焦りを見せる。

やれやれ、と言いたげに小さく溜め息を着いた彼女の口が動いた。

「……“火の粉”纏って“”ニトロチャージ」

ぽつりと呟かれた指示に、ヒノヤコマが旋回を始める。

2、3度辺りを巡った彼は、威力を増した炎で毒に突進していった。

「案の定、チャイルドはお馬鹿ですねぇ!」

倒れるのがオチですよ、と付け加えようとしたホムラの頬が、目の前の光景に思わずひきつる。

壁を切り裂き、助走をつけた攻撃をドガースに食らわせるヒノヤコマ。

真正面からの攻撃に耐えきれなかったドガースは、弾かれたように吹き飛ばされる。

それはバクーダの鼻っ面に当たると、ゴロリと地面に横倒しになった。

バクーダの丸い眼球にギロリと睨まれるも既に遅く、

ドガースは戦闘不能になっていた。

慌ててボールに戻すしたっぱに、ホムラの口から舌打ちが響いた。

「使えないしたっぱですねぇ……!」

失望を代弁したような声色に、したっぱの肩がビクリと跳ねる。

そんな彼女を横目で睨み、ホムラはレイラとユウキに向き直った。

「したっぱよりは骨があるようですねぇ……」

言葉を返す事もなく、腕にヒノヤコマを止まらせたレイラは瞬きもせずに彼を見つめ返す。

「……邪魔なモノは

退けるだけ」

感情をも感じさせない呟きに、ホムラの瞳が一瞬揺らぐ。

その冷たさは隣のユウキが思わず退く程だ。

「た、ただのチャイルドが大きな口を……」

ホムラが言い終える前に、目の前のバクーダの体が押し倒された。

勿論攻撃によって。

容赦のない“翼で打つ”を叩き込んだヒノヤコマは、甲高い鳴き声をあげる。

「……決めて」

たったそれだけの言葉に、“影分身”で姿を眩ましたヒノヤコマの翼が再び鋭くなる。

「焼き払いなさい!」

迫りくる分身を、バクーダを中心とした炎が消し去っていく。

“噴煙”だ。

たかが、されど→←正面衝突



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作品ジャンル:アニメ
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます!本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです!ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます!完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください! (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます!嬉しい限りです!これからも気長に読んでください! (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:CrazyBook | 作成日時:2018年3月28日 22時

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