トモダチ、カゾク ページ7
カタカタとキーボードを打つ音だけが部屋に響く。
元々ミツルに貸していた部屋を借り、レイラは備え付けのベッドに寝転んでいた。
何を見る訳でも無く、様々な記事の並ぶ画面をスクロールしていく。
徐々に画面を見ていた瞳は微睡んできて……
と、
ピリリリリッ！！
彼女の腕時計がけたたましい音を立てた。
着信相手も見ることなく、回らない頭で反射的に通信を繋げたレイラ。
＜連絡サボらないの！！心配したわよ！？＞
途端に電話越しに響いた声は、彼女の目を覚ますのには十分だった。
「ごめんなさい……」
お願いだから声小さくして、と付け足したレイラを電話相手、
ホノカはホログラム越しにきょとんと見つめる。
＜見た感じ……ポケセンじゃないわね。今どこにいるの？＞
首をかしげる彼女に、レイラは短的に場所を伝える。
＜あ〜！あのミツル君か！センリさんがこの間話してた＞
今度はレイラが首をかしげる番だ。
そんな彼女を悟ったように、ホノカは続ける。
＜センリさん、貴女と会った数日後に家に帰ってきたのよ。その時に「レイラに友達ができた」って嬉しそうだったから……！＞
「友達じゃない……ただの知り合い……」
＜もう、素直じゃないんだから〜！＞
真顔で切り捨てたレイラに、ホノカは思わず笑い声を溢していた。
「アタシと……トモダチになろうなんて人は……いない……」
＜あら、ユウキ君は貴女の事を友達って言ってたわよ？＞
「は……？」
突然出された隣人の名へ、レイラは怪訝そうな声を漏らす。
＜ユウキ君、定期的にミシロに帰ってくるの。フィールドワークはオダマキ博士の手伝いも含めるらしくてね。
一昨日帰ってた彼とちょっと話してみたの。レイラちゃんのバトルの腕を褒めてたわよ〜！＞
「……そう」
楽しそうなホノカに、彼女は小さく頷いた。
淡白な返答に、またもホノカは笑みを浮かべた。
＜ま、元気そうで安心したわ。ちゃんとパートナーを労ってあげるのよ。あと、ミツル君の親戚の方に私からのお礼も伝えておいてね。
次はレイラちゃんの方から連絡が欲しいわね。私、貴女の顔を見るのを楽しみにしてるのよ？私とセンリさんは貴女の家族なんだから、いつでも頼って頂戴！＞
じゃあね〜！と手を振り、ホログラムのホノカの姿が消える。
「皆……優しすぎるんだよ……」
力の抜けたように、レイラはベッドは背中から倒れる。
暫くして重い腰をあげ、部屋の明かりを落とすと今度こそレイラはベッドで目を閉じた。
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます！本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (
レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです！ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます！完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください！ (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます！嬉しい限りです！これからも気長に読んでください！ (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年3月28日 22時
