超音波 ページ41
ここは自分の庭だ、とでも言い出しそうな名も知らぬ仲間に連れられ、無事に砂漠を抜けたレイラ。
なぜ彼女がこのポケモンの名が分からないかと言うと
「……載ってない」
ホウエン地方のポケモン図鑑に載っていないからだ。
電波の悪い砂漠では通話もできず、オダマキにも聞くことが出来なかった。
と言うわけで、
休憩がてら、レイラはそのポケモンを抱えたまま電話を掛けた。
＜おぉ、レイラちゃん！久しぶりだね！＞
ワンコールで出たオダマキは、ホログラム越しにレイラを見つめ、すぐさま彼女の抱えるポケモンに視線を移す。
＜そのグライガーは新しい仲間かな！？＞
「……グライガー」
目を爛々とさせながら声をあげるオダマキに、レイラは漸く知ることの出来た名を呟く。
＜シンオウ地方に生息するポケモンだよ。どこで出会ったんだい？＞
分厚い文献を捲り始めた彼に、レイラは砂漠だと伝える。
＜砂漠、か……確かにグライガーが住むには悪くないね……ん？＞
納得しているオダマキは、ふと気が付いたようにグライガーを見つめた。
そして文献に載っているであろう写真と見比べ、大きく目を見開く。
＜そのグライガー……目が見えてないのかい！？＞
小さく頷いたレイラと共に、グライガーも頷く。
「この子……耳がいい……」
呟くレイラに頭を撫でられるグライガーを見ながら、オダマキは数度頷いて見せた。
＜砂漠からはグライガーの案内で脱出したのかな？＞
「……そう、だけど……」
何かを確かめたそうなオダマキに、レイラは怪訝そうに言葉を紡ぐ。
と、
＜レイラちゃん、そのグライガーはすごいよ！＞
オダマキから急なお褒めの言葉が飛んできた。
グライガーと共に唖然とするレイラを他所に、オダマキは続ける。
＜恐らくそのグライガー、耳が良いだけじゃなくて、超音波も扱えていると思うんだ＞
「ちょう……おんぱ……？」
舌足らずにオウム返しをするレイラの耳に、更に説明が飛び込んでくる。
ザッと纏めると、
目を使わずに砂漠の地形を理解するには、超音波が必須だそうだ。
「へぇ〜……」
更に感心したように声を漏らしながら、視線を足の間のグライガーに落とすレイラ。
彼女と視線を合わせ、グライガーは自慢気な子供のような笑みを浮かべた。
グライガー ♂
特性:ポイズンヒール
技: “穴を掘る” “鋼の翼” “超音波” “翼で打つ”
生まれつき盲目
非常に耳が良いのに加え、超音波で辺りの様子はある程度把握しているらしい
ただ純粋に好奇心旺盛
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CrazyBook(プロフ) - コメントありがとうございます！本当に気長にお待ちください。 (2019年8月12日 9時) (
レス) id: 89127ffd6d (このIDを非表示/違反報告)
菜々美 - この作品好きです！ゆっくりでいいので更新頑張ってください。 (2019年7月18日 16時) (レス) id: 179628e6fd (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - かしわさん» コメントありがとうございます！完結するまで更新し続けますので気長にお付き合いください！ (2019年3月24日 21時) (レス) id: 8c59f4ad06 (このIDを非表示/違反報告)
かしわ - この作品好きです。更新頑張って下さい。 (2019年3月23日 1時) (レス) id: 356d08c55f (このIDを非表示/違反報告)
CrazyBook(プロフ) - ルインさん» コメント、ありがとうございます！嬉しい限りです！これからも気長に読んでください！ (2018年7月19日 19時) (レス) id: 31b46a970e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：CrazyBook | 作成日時：2018年3月28日 22時
